神戸新聞取材班 黒カビは壁一面、そして天井にまで広がっていた 病棟の劣悪な生活環境が虐待の温床に 壁一面にびっしりと広がる黒カビが、精神医療現場に巣くう問題を象徴していた。看護師や看護助手ら6人が患者への虐待容疑で逮捕された2019年の神出病院事件。入院患者の劣悪な生活環境は、足を踏み入れた第三者委員会によって確認された。事件から1年半後に就任した土居正典院長は、事件の土壌に「悪循環」をみていた。神戸新聞取材班による「黴の生えた病棟で ルポ 神出病院虐待事件」(毎日新聞出版)の一部を抜粋し、閉鎖空間が抱えていた問題を報告する。 黴の生えた病棟で虐待 8/19
神戸新聞取材班 「○○君、口、口」その病院で繰り広げられていた虐待シーンは押収スマホに収められていた 押収した看護師のスマホから捜査員が発見したのは、集団で入院患者を虐待する画像の数々だった。男性患者同士でキスをさせる、患者の頭を粘着テープでぐるぐる巻きにする。精神科病院を舞台にした虐待の実態を、神戸新聞取材班による「黴の生えた病棟で ルポ 神出病院虐待事件」(毎日新聞出版)から一部を抜粋する形で報告する。 黴の生えた病棟で虐待精神病院 8/19
松岡かすみ 「夫婦でペアローン」に3つの落とし穴 マンションの「資産価値が下がらない」は幻想か 家があまりに高すぎて――。マンション価格の高騰と共働き世帯の増加により、すっかり一般的になった「ペアローン」。だが、専門家は「3つの落とし穴」を警戒する。何がリスクとなりうるのか。高騰する住まいと向き合う現代人を追った連載の2回目。 マンションローンペアローン住宅 8/18
永井貴子 天皇陛下は「目に焼き付けるように」遺族らの姿を追い、雅子さまは静かに目を閉じた 戦後79年の全国戦没者追悼式 終戦から79年となった8月15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都の日本武道館で開かれ、戦没者の遺族や天皇陛下と皇后雅子さま、岸田文雄首相ら約4千人が参列した。参列者の半数近くを戦後生まれが占め、「世代交代」の印象が強まった追悼式。戦争を知らない世代の天皇陛下の「おことば」からは、祈りの「継承」に向けたお気持ちがうかがえた。 天皇陛下雅子さま皇室 8/18
今西憲之 総裁選なのに「麻生vs.菅」の“代理戦争”? キングメーカーの座をかけた2人の意中の候補者は 岸田文雄首相の不出馬で口火を切った自民党総裁選。これまでもさまざまな候補の名前が出ているが、気になるのは「小石河連合」(小泉進次郎、石破茂、河野太郎)だ。前回の総裁選で、岸田、麻生太郎両氏に対抗するため菅義偉前首相の下にまとまり、河野氏を支持したが、今回は協力態勢をつくる必要性が見当たらない。三者三様の動きを見せるのか、水面下での動きがあるのか。 麻生太郎菅義偉小石河総裁選 8/17
吉田悠軌 コインロッカーに置き去りにされた赤ちゃんはその後…事件が社会問題化した背景に「子返し」の想像 コインロッカーを開けると、なかに生まれたばかりの赤ちゃんの遺体ーー。かつてそんなニュースを何度も耳にした。こうしたその時々の社会現象を題材にした怪談はいくつもあるという。作家・吉田悠軌氏の著書「教養としての最恐怪談 古事記からTikTokまで」(ワン・パブリッシング)の中から、そんな近現代的な怪談のひとつ「コインロッカーベイビー」を抜粋の形で紹介する。 教養としての最恐怪談 8/17
松岡かすみ 「正解だったと信じたい」 世帯年収1500万円の会社員夫婦が「億ション」を買った理由 家があまりに高すぎる――。都心部を中心に新築マンションの高騰が続くなか、共働きの会社員が、「ペアローン」で不動産を購入するケースが増えている。なぜ、「ペアローン」という決断に至ったのか。高騰する「住まい」に悩む現代人を追う特集の1回目。 マンションローンペアローン住宅 8/17
太田裕子 宮内庁インスタ 次の期待は「天皇陛下と愛子さまの父娘トーク」 佳子さま初登場で悠仁さまはいつ? 4月に開設された宮内庁の公式インスタグラム。フォロワー数は3週間で100万人を超え、8月中旬で約180万人と順調に増えている。投稿は天皇ご一家の様子が中心だったが、7月には秋篠宮家の次女、佳子さまも「初登場」して話題になった。皇室と国民とをつなぐツールとして、これからの投稿に期待したいところは何か。両陛下の長女、愛子さまが生まれたころから皇室番組に携わってきた、放送作家のつげのり子さんに「企画案」を聞いた。 天皇陛下雅子さま愛子さま佳子さま悠仁さま皇室 8/17
大谷百合絵 天皇、皇后両陛下と対面した「英国在住の女性寿司シェフ」 孤独の日々を経て“トップ”に上り詰めた半生 今年6月の天皇、皇后両陛下英国ご訪問の際、現地在住の“寿司シェフ”佐藤美穂さん(53)は、英国王王妃が主催する国家晩さん会に招待された。【前編】では、両陛下との対面を「人生の金メダルを頂いたような感覚」と表現した佐藤さん。女性の寿司職人としてチャンスをつかむため、約30年前に海を渡った自身の半生を振り返ってもらった。 【前編】〈バッキンガム宮殿で天皇、皇后両陛下と国王ご夫妻に……女性“寿司シェフ”が経験した非現実な一夜とは〉から続く 天皇皇后両陛下天皇陛下雅子さま皇室 8/16
上田耕司 未熟な小泉進次郎氏がポスト岸田の本命と言われる理由 鍵を握る菅義偉前首相が持つ4枚のカード 岸田文雄首相が9月に予定されている自民党総裁選への不出馬を表明したことで、総裁選候補の動きが慌ただしくなりそうだ。ベテラン、若手が入り乱れての混戦模様だが、ここで小泉進次郎・元環境相の名前が大きく取りざたされている。果たして、どんな争いになるのか──。 小泉進次郎菅義偉 8/16
大谷百合絵 バッキンガム宮殿で天皇、皇后両陛下と国王夫妻に……女性“寿司シェフ”が経験した非現実な一夜とは 天皇、皇后両陛下を迎えての「全国戦没者追悼式」が終戦記念日の8月15日、日本武道館で開かれた。国民の幸せと平和を願い続ける姿勢を改めて示された両陛下。そんなお二人の姿を、6月の両陛下英国訪問の際の国王王妃主催の晩さん会で目にし、感銘を受けたという英国在住の女性がいる。日本を離れて30年が経つという“寿司シェフ”の佐藤美穂さん(53)。両陛下と対面したときの感動は、言葉では表せないようなものだったという。 天皇皇后両陛下天皇陛下雅子さま皇室 8/15
今西憲之 吉村洋文知事にIR撤退の危機感 万博開催中の工事中断要望に事業者「商売として成立しないなら…」 2025年4月に開幕する大阪・関西万博の会場となる大阪湾の人工島・夢洲(大阪市此花区)では、万博会場の隣でカジノを含む統合型リゾート(IR)の工事が進んでいる。しかし、この工事をめぐり、日本国際博覧会協会(万博協会)の十倉雅和会長(経団連会長)らが、万博期間中は工事を中断するよう大阪府市に求めていた。工期の遅れはIR事業者の撤退にもつながりかねず、吉村洋文府知事も簡単には応じない構えのようだが、着地点は見つかるのか。 吉村洋文大阪・関西万博経団連会長IR 8/15
今西憲之 「土壇場に強いタイプ」高市早苗氏の推薦人20人確保は本当に難しい? 自民党総裁選で風が吹く候補者 自民党の総裁選が大きく動き出した。お盆真っただ中の8月14日。午前11時半から岸田文雄首相は記者会見を開き、次期、自民党の総裁選には不出馬の意向であると表明した。総裁選についてはさまざまな名前が挙がっているが、岸田首相が会見で強調したのは自民党のイメージ刷新だ。最もふさわしいのはだれだ。 高市早苗岸田首相上川陽子自民党総裁選 8/15
日本人初のIOC会長選立候補へ 渡辺守成・国際体操連盟会長はどんな人? IOC(国際オリンピック委員会)の次期会長選に立候補する方向で調整を進めている国際体操連盟会長でIOC委員の渡辺守成。高校時代に体操と出会い、国際体操連盟会長まで上り詰める軌跡を書いた2022年12月19号のAERA「現代の肖像」の全文を公開する。(年齢・肩書は当時のものです) 8/14
永井貴子 ユーミンも応援! ご愛用の「ミッキー時計」展示の「昭和天皇記念館」は老朽化で自動ドアも故障… “昭和100年”に向けてクラファン実施中 昭和天皇が愛用した「ミッキーマウス時計」、クルマ好きも注目するレアな「御料車」といった貴重な品々を展示する「昭和天皇記念館」(東京都立川市)が、昭和に改元してから100年を迎える2026年に向けて、大規模なリニューアルを計画している。費用の一部を捻出するため、クラウドファンディングを実施中だ。昨秋の園遊会にも招かれて話題になったユーミンこと歌手の松任谷由実さんも、賛同のメッセージを寄せている。 昭和天皇皇室 8/14
首藤由之 “張りぼての株価”は小康状態のあと「またドーンと大きく下げる」 長期投資家・澤上篤人さんが「相場から離れるべき」と警告する理由 株価の乱高下が続いている。8月5日、日経平均の下落幅は4451円に達し、過去最大を記録。翌日には、過去最大の上げ幅になるなど、先が見通せない状況となっている。このような相場をふまえ、長期投資家・澤上篤人さんは個人投資家に警告、「本物の投資」に切り替えることをアドバイスする。 澤上篤人株価日経平均投資 8/13
米倉昭仁 学童の「弁当格差」に親たちの懸念 「令和の米騒動」が夏休みで「給食なし」の子どもたちを直撃 食品の価格高騰が長期化し、子育て世帯の家計を直撃している。特に主食のコメは品薄で大きく値上がりし、「令和の米騒動」といわれるほど。夏休み中の子どもたちには給食がない。子どもたちの食を支援しようと、自治体やNPO団体が食品の配布を開始した。 夏休み給食食糧支援 8/13
古賀茂明 広島「原爆の日」の演説でわかった岸田首相の“核兵器依存” もはや日本は「平和の使者」ではない 古賀茂明 8月6日広島・9日長崎の原爆の日、そして15日の終戦記念日。8月は、戦争と平和について考えさせられる日が続く。 古賀茂明岸田首相平和 8/13