ブレインフードの代表・魚(写真:Getty Images)
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 脳によい食べ物は「ブレインフード」と呼ばれ注目を集めている。脳の働きをよくするだけでなく、健康を維持するために必要な食品でもある。ハーバード大で栄養学を学んだ医師・満尾正氏に、積極的に摂取したい5つのブレインフードを選んでもらった。朝日新書『ハーバードが教える 最高の長寿食』から一部を抜粋、再編集して解説する。

【表】魚が脳に良い理由はこちら

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脳の健康によいブレインフード

 巷では、脳によい食材を「ブレインフード」と呼んで、摂取がすすめられています。脳を活性化する、脳の抗酸化や血流改善など謳い文句はさまざまですが、ここでは私が注目するブレインフードの栄養成分についてまとめておきましょう。

 ただし、これらの食品単体を食べるだけでは効果はあまり発揮されません。脳の健康を維持するには、これ以外に亜鉛、マグネシウムなどのミネラルが不可欠ですし、さまざまな栄養素がチームではたらくことが重要であることをお忘れなく。

ブレインフード(1) 魚

 魚の脂はオメガ3脂肪酸のEPA・DHAを豊富に含んでいます。

 オメガ3脂肪酸は脳の炎症を防ぎ、脳機能を改善させる働きがあります。最低でも週に1回魚を食べる人はアルツハイマー病になるリスクが低いという報告もあります。わずか週1回でも脳細胞の変化を防ぐことができるとすれば、積極的に魚を摂取しない手はないでしょう。

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