ブレインフード(2) ココナッツオイル
ココナッツオイルの主成分は中鎖脂肪酸(Medium Chain Triglyceride)です。中鎖脂肪酸は、他の脂肪酸と代謝経路が異なり、腸管からすぐに血液中に吸収され、肝臓で代謝されて「ケトン体」に変化するため、脳に運ばれて神経細胞のエネルギーになりやすい脂肪酸です。
このような中鎖脂肪酸の特殊性を2011年に報告し、世界中の注目を浴びたのが、米国のある小児科医です。自身の伴侶が53歳でアルツハイマー病と診断されたため、民間療法の情報からココナッツオイルを食事に加えたところ、症状が改善され日常生活の質も大きく改善したと述べています。ケトン体が認知症の症状を改善するという報告は、栄養医学界にとっては大きな衝撃でした。
近年は認知症以外にパーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症(MS)といった難治性の脳神経疾患に対してココナッツオイルが有効に作用するという報告も増えつつあります。ココナッツオイルは生活習慣病予防のためにも積極的に摂取したい食品の一つです。