西崎彩智
偏差値35から64へ! 家が片づいたら息子2人の成績が同時にアップ
5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。 * * * case.7 ママの片づけが家族の変化のきっかけを作った 夫+子ども2人/会社員 今回はお子さんが生まれる前から、長くフルタイムの仕事に就き、現在は小学生の男の子2人を育てる女性のお話です。その女性は、子育てや仕事に追われる日々の中、散らかった部屋をリセットできずにいることが悩みでした。 整理整頓術の本やセミナーで学び、片づけてはその度にリバウンドを繰り返していたそうです。「自分が変わらなきゃ」とコーチングのセミナーにも通ったけどうまくいかない。いつも精神的に疲れ、子どもたちに「片づけなさい!」と叱ってしまう余裕のなさからも抜け出したいと思っていました。 そしてあるとき、長男が「中学受験をしたい」と言いだし、兄弟ともに学習塾に通いはじめました。すると、塾から持ち帰る大量のプリント類でさらに散らかるようになってしまったのです。 これがきっかけで、その女性は「本気で家を片づけて受験を迎えたい」と、プロジェクトに参加したのでした。 プロジェクト開始から数日間、その女性は賞味期限切れの同じ調味料6本、溜め込んだ割り箸などを処分しながら、片づけを後回しにしたのは自分だったという現実と向きあいました。そして自分の現在地を俯瞰し部屋を整えていく中で、私ってこれからどうしたいんだろう?と自問自答しました。本当は今の仕事を辞めてステップアップしたい、家族といい関係を築きたいという気持ちが湧き上がり、本当の意味で前を向きはじめたのです。 しばらくすると、ママがあたふたと片づける姿を見ていた子どもたちが、「ママ、お片づけキャンペーン中なんでしょ?僕もやったよ」と、机の上のプリントを片づけてくれました。 「自分が動いたら子どもも動くんだなって、親バカですが気づきました」
AERA
9/6