亀井洋志
小室さんにエール! 借金返済には「クラウドファンディング」がいい?
マスコミの前では笑顔を絶やすことはないが……(c)朝日新聞社
“借金”返済に向けた仕事例(編集部調べ)(週刊朝日 2018年2月23日号より)
小室圭さんの母親が抱える“金銭トラブル”。ここはひとつ、圭さんが母親に代わってしっかりお返しされてはどうか。あなたがなりふり構わず働く姿を見せれば、きっと多くの人が共感してくれるだろう。
小室圭さんが現在勤める法律事務所での年収は公表されていないが、事務員の場合は200万~400万円前後のことが多い。給料だけで、騒動となっている400万円を返すのは大変かもしれない。
「パラリーガルの業務は、年収だけでは測れない高度な事務」と、ある弁護士は言う。
「法律や外国語などの特殊能力があり、弁護士が指示する事務をただこなすだけでなく、案件の検討、調査、法律文書の翻訳などもあり、当然忙しい。副業ができるかは疑問」と、その弁護士は語る。
とはいえ、質素な生活を心がけ、事務員をしながら夜間や週末にアルバイトはできる。副業を禁止している企業もあるが、業務に支障がなければ、就業時間外に働くのは原則自由だ。
経済評論家の森永卓郎さんは、小室さんがアルバイトをすることは世間的にみてもふさわしいことではないと見解を示しながらも、
「現在の仕事を続けながらであれば、時給の高い深夜のアルバイトが現実的です。警備員や深夜営業の飲食店スタッフ、コンビニ店員などでしょうか」と語る。
人手不足もあって都内のアルバイト時給は上がっている。深夜のコンビニや飲食店の店員などは時給1500円以上も。運転免許を持っていたら、配送員として活躍できるかもしれない。仮に休みなく毎日午後7時から午前1時ごろまで時給1500円程度のアルバイトに入れば、年間で300万円はたまりそうだ。
さらに掛け持ちが可能ならば、早朝の新聞配達もある。1日2時間程度の配達で2500~3千円前後の日当がある。毎日続ければ100万円近くは稼げる。
翻訳やデータ入力、ウェブ制作など、在宅でのクラウドソーシングもある。
世界の王室を見渡すと、インターネットを積極的に活用する動きがある。たとえば英王室は2010年からフェイスブックを始め、11年秋に国賓として来日したブータン国王もフェイスブックで活動を伝えている。インターネットに活路はないだろうか。最近ではYouTuberに注目が集まる。小室さんの知名度を考えれば人気が出そうだ。
「当たればもうかりますが、高収入は見込めないのでは」と森永さん。ただ、森永さんはインターネットの活用が最も現実的だとみる。
「どうしても働きたいのであれば、ネットでの転売がいいです。限定品を求めて列に並んで買って、ヤフオクやメルカリで転売するんです。1カ月に20万円程度は稼げると思います」(森永さん)
近年脚光を浴びる仮想通貨はどうか。都内の個人投資家は「やめておいたほうが賢明」という。「乱高下が当たり前で、あっさり数百万円稼げることもありますが、大損だってありえます。短期で手っ取り早くもうけようともくろむ人たちは、たいてい失敗します」
ウルトラCはこれだ。
「もっとも簡単な方法はクラウドファンディングですね。『僕たちに結婚のチャンスをください』と支援を募れば、1日で400万円は集まるでしょう」(森永さん)
小室さんといえば、節約本『月たった2万円のふたりごはん』(幻冬舎)を購入し、倹約のイメージがある。経済ジャーナリストの荻原博子さんが勧める節約術は効果がありそうだ。
「(小室さんは)自宅で暮らし、家賃もかからないし、たとえ年収が300万円ほどだとしても、まるまるお小遣いですよね。節約を実践すれば、1年で150万円から200万円くらい貯金できますよ」
たとえば食事。外食であれば、1日1千円の支出はあるだろう。20日が外食とすれば月2万円、1年間で24万円にもなる。「弁当を作ることで大幅に節約できます。また、缶コーヒーや飲料水を買うのも控え、水筒を持参しましょう」(荻原さん)
次に携帯電話。
「大手のキャリアのスマホから格安スマホに変えると、利用料金は2分の1から3分の1になります。大手だと料金がひと月6千~7千円はかかる。でも、楽天、ビックカメラ、イオンなどの格安スマホであれば、ひと月2千~3千円に収まり、年間で5万円近く切り詰められます」(同)
そして衣類。
「(小室さんの)イメージがあるから、洋服など身ぎれいにしておかないといけないのであれば、東京・下北沢にある古着屋がいいです。ほぼ新品の服が、古着として流通しています。スーツは、紳士服の大手のものであれば、2着1万円ほどで購入できます」(同)
前出の森永さんも節約について助言する。
「ふるさと納税を活用すれば、税の控除のほか、コメももらえますし、おかずはできるだけ安い食材を集めれば、月1万円で生活することは十分可能です。小室さんの年収はわかりませんが、これによって1年間で400万円に近い金額をためることが可能になります」
皇室ウォッチャーであるコラムニストの辛酸なめ子さんは、「2年間の猶予を前向きにとらえるとしたら、何とか手を尽くして小室さんに国際弁護士になっていただきたい。知人の弁護士からお聞きしたのですが、ニューヨーク州やカリフォルニア州は日本よりも司法試験がパスしやすいそうです。そうした方法もあるかもしれません」と語る。
辛酸さんはノルウェーのメッテ・マリット皇太子妃が結婚前、シングルマザーで麻薬に手を染めたことを例に挙げ、「涙ながらに『残念ながら過去は変えられません。しかし、未来は変えられます』と語り、当初あった国民の反感は薄らいだのです。小室さん親子もそのくらいのお気持ちでやるしかありません」とエールを送る。
皇室ジャーナリストの久能靖さんは解説する。
「眞子さまは民間人になったところで、皇室とのお付き合いは続くわけです。ご実家にも時々顔を出されるでしょうし、小室さんはご親戚になるわけだから、世間の目から見ると、それなりの品格を持ってほしいという思いがあるでしょう。それが今回のような騒ぎにつながっているとは思います。金銭トラブルを抱えたような人がふさわしいのかというのが、みなさんの正直な感想だと思います」
久能さんは婚約の内定会見に物足りなさを感じた。
「小室さんが将来どうしたいのかをお聞きしたかったが、それは語られなかった。2年後に一本立ちして、今より多くの収入を得るようになったら、考え方も変わってくるでしょう。そのころ彼がどうなっているかが大きいと思います」
Let it be(どうにかなるさ)、では国民も納得しないだろう。(本誌・大塚淳史、亀井洋志、多田敏男、秦 正理)
※週刊朝日 2018年2月23日号
週刊朝日
2018/02/14 07:00