留学目的は短期語学留学が60%を占める。

「正規留学の場合、渡航先はアメリカがいちばん多い。語学留学での渡航先はカナダが37%、オーストラリア23%、アメリカ19%、イギリス12%です」(留学ジャーナル担当者)

 費用はどのくらいかかるのか?

「学校やレッスン数などによって費用は変わってきますが、最も一般的な4週間の場合、週30レッスンで『インターナショナル ランゲージ アカデミー オブ カナダ バンクーバー校』で学ぶ費用は36万2000円です。授業料、滞在費、食費が含まれます。なので、現地でかかる費用はお小遣いとか、最低限のものになります」(同)

 料金は半期ごとに設定されるため、利用者が最近の物価高や円安の影響を受けることはほとんどないという。

 では、現地へ送金する際の為替差損は会社持ち、ということだろうか? 留学ジャーナルの担当者は、「そのとおりです。利幅については結構厳しいです」と説明する。

 ただし、学生ビザが必要となる長期留学の場合は現地通貨を基準にした販売となるので、利用者は物価高や円安の影響をかなり受けるという。

「長期留学とかワーキングホリデーの場合は、お問い合わせいただいた時点で、物価高や円安の話はふつうに出てきます。期間を短くして予算内に収めましょう、とか、今回は諦めます、というケースも出ています」(同)

子どもたちを海外で……保護者の思い

 さらに、最近のフライト費用の上昇も重しになっている。留学ジャーナルの担当者は、こうも言う。

「この夏は航空券が高騰しています。原油価格の上昇で燃油サーチャージも上がっている。その影響は留学期間にかかわらず受けることになります。なので、トータルの費用を考えると、短期留学でもかなり割高で、ちょっと手が届かない、と感じられる方もいらっしゃいます」

 ちなみに、留学についての問い合わせは、新型コロナの感染者数の増減に合わせた波があるという。つまり、感染者が減ると留学の問い合わせが増える。特に、最近は中高生の保護者からの問い合わせが多いという。

「今年5月ごろ、各国の入国規制が緩和されてきたというニュースが流れると同時に、中高生の親御さんからの問い合わせがどっと増えました。この2年間、海外でいろいろなことを学ばせたかったけれど、それができなかった――そんな保護者からこの夏休みに向けて問い合わせが急増した、という感じです」(同)

 だが、ここにきて新型コロナの感染者数がまたもや増加傾向にある。留学への道のりは険しさを増しそうだ。

(AERA dot.編集部・米倉昭仁)

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