3位:小池龍太(鹿島アントラーズ←横浜F・マリノス)
首位を走るチームの中で右SB、さらには右サイドMFとして献身的かつ効果的な働きを披露している。実力は折り紙付き。横浜FM時代にベストイレブンに選出され、日本代表招集歴もある。だが、右膝の負傷による離脱が長引き、過去2年間はリーグ戦7試合出場のみ。期待値が下がっていたところでの新天地での奮迅の働きぶりは、驚きでもある。鹿島ではここまでリーグトップの9得点を挙げているレオ・セアラがいるが、契約満了からのフリー移籍の小池の方が“アタリ補強”に相応しい。
2位:マテウス・ブエノ(清水エスパルス←グアラニ)
来日前まではほぼ無名の存在で実力も未知数だったが、すぐに“ホンモノ”であることを証明した。守備時には幅広いエリアをカバーし、ボールを持てば落ち着き払ったプレーで攻撃の方向とスピードを巧みにコントロール。開幕から不動のボランチとしてリーグ戦全17試合にスタメンフル出場し、チームの心臓となっている。“アタリ補強”の2位という順位は筆者の好みが影響しているが、今季初来日した外国人選手の中では間違いなくトップだ。
1位:中村草太(サンフレッチェ広島←明治大学)
関東大学リーグ1部で2年連続の得点王&アシスト王の実績と大学No.1ストライカーの触れ込みでプロ入りした。当然、期待はしていたが、圧巻のスピード、抜群のシュート力はインパクト特大で「ここまですごいとは」が率直な感想だ。開幕からしばらくは途中出場の中で評価を高めると、第11節以降はスタメン出場。2シャドーの一角だけでなく右ウイングバックでもプレーし、ポリバレント性も発揮している。移籍金なしのルーキーがこれだけ働いてくれると、チームとしては非常に助かる。中村には今後のさらなる成長とステップアップを期待したい。
(文・三和直樹)
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