
入学面接で、英語力より重視されるものは…
日本人家庭からインター校を目指す場合、一番の不安材料は英語力だろう。同校では入学前に親子面接を実施し、スムーズなコミュニケーションをとることが難しいと判断した場合は入学を断るケースもある。しかし、入学課の橋本ベリンダさんによると、面接において英語力よりも重視するポイントがあるという。
「入学後は毎日英語に触れますし、英語が苦手なお子様向けのサポートプログラムも用意しているので、大きな心配はいりません。一番大事なのは、保護者がグローバルな視野を持ち、アオバの教育理念に賛同し、家庭でもお子さんの学びをサポートできるかどうかということです。授業の内容については、毎週情報を共有していますので、日本語でもいいので、家族でそのトピックについてディスカッションを続けられると望ましいです」
同校は多様な国籍や宗教の子どもを受け入れており、個性を伸ばす自由な校風を「アオバらしさ」と自負している。一方、同じインター校でも国内外の名門大学への進学実績を売りにしている学校もあり、日本人家庭から受験する場合に高いハードルが立ちはだかるケースは少なくない。
インター校の受験生と在校生を対象に、2歳から高校3年生までを受け入れる学習塾「EGCIS」の塾長・斎藤幸さんは、「日本人のお子さんが受験する場合、外国籍のお子さんよりも高い学力が求められることが多い」と話す。
「日本人家庭からでも入りやすい学校は増えてきていますが、インター校は本来、外交官や海外から来たビジネスパーソンのお子さんが対象なので、日本人はどうしても後回しになります。5歳児受験の場合、『Why』で始まる質問に対してきちんと理由を説明できたり、英語で書かれた算数の文章問題を解くことができたりと、受験時点ですでに英語圏の小学1年生レベルの英語力や学力がないと厳しいでしょう」