年々人気が高まり、入学希望者が増えているインターナショナルスクール。「子どもを入れたい」と思ったら、どのような準備をすればよいのでしょうか。国際教育評論家の村田学さんに、入学への道筋を教えていただきました。『AERA English特別号「英語に強くなる小学校選び2024」』(朝日新聞出版刊)から抜粋して紹介します。 

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 日本人家庭にとって、インターナショナルスクール(以下、インター)の受験は未知の世界。インターについて最新情報の発信を続ける村田学さんは、しっかり時間をかけて準備をしてほしいと語る。

「小学1年生でインターに入るなら、3、4歳くらいから情報収集と志望校選びを始めましょう。情報誌やwebメディア、イベントなどで情報を集めたら、気になるスクールの説明会にたくさん参加してください。小さなお子さんを連れていくのは大変なので、最初はオンラインの説明会を活用するのもおすすめです」

 志望校を決める際には、子どもに合っているかどうかを熟考することが大切だ。

「自然の中で体を動かすことが好きな子だったら、サイエンス系の教育に力を入れているスクールを選ぶなど、子どもが『楽しい』と感じることが重要。5、6歳になったら実際に学校に一緒に行って、その環境が好きかどうかを親子で確かめてみてください」

 なお、インターを選ぶ上で忘れてはいけない重要なポイントは、春入学と秋入学の学校の違いだ。

「日本人の子を積極的に受け入れているスクールは春入学、外国人駐在員の子の受け入れが前提のスクールは秋入学という傾向があります。入学時期によって受験準備のスケジュールは大きく異なりますので、ご注意ください」

合格までのロードマップ

 外国人向けインターの場合、日本人の保護者はミスマッチに苦しむこともあるという。

「外国人の子どもを受け入れることが目的なので、日本人は枠が余ったら入ってもいいよ、という姿勢。先生と親御さんの会話は英語のみで、保護者会ではコーヒーとドーナツを手に活発な意見交換が繰り広げられることも。英語と欧米文化に親しみがない家庭の場合は、日本人を積極的に受け入れるインターを選んだほうが安心といえます」

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林菜穂子
林菜穂子

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