柳原さんが考える「ここから備えてほしい防災グッズ」。非常用トイレ、ホイッスル、ヘッドライト、カセットコンロ、ボンベ、多機能テレビラジオ、水、そのまま食べられるもの(写真:本人提供)
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  東日本大震災で被災し、移住先の本で熊本地震を経験した防災士の柳原志保さんに「まず最初に備えてほしいモノ」を聞いた。AERA 2024年5月20日号より。

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 東日本大震災で被災し、移住先の熊本で熊本地震を経験した防災士の柳原志保さんに「まず最初に備えてほしいモノ」を聞いた。

「東日本大震災の時、私は何も備えていませんでした。シングルマザーになって3カ月で、経済的にも時間的にもゆとりがなく、知識もなかったんです」

 そんな柳原さんから、暮らしにも災害時にも役立つ視点で防災の備えを聞いた。

 揺れから身を守った後、最初に困るのがトイレ。能登半島地震の被災地でも断水が長期化し、深刻な「トイレ問題」が起きた。

凝固剤や吸水シートで

 柳原さんが過去の災害で避難した体育館でも、断水して排泄物がトイレにたまってしまい、

「においがきつくて、目をつぶって、鼻をつまんでトイレするしかありませんでした。においは体育館にも流れていきました」

 仮設トイレは使えないのか、と思うかもしれない。だが、道路が寸断されたら運び込めない。

「断水しても、袋と吸わせるモノさえあればなんとかなります」

 便器が壊れていなければ、便器にセットした45リットルのポリ袋に用を足して、凝固剤や吸水シートで安定させる。新聞紙などでも代用できる。準備する量は、1人あたり1日5回分を最低3日分、人口が多く、支援物資が行き届かない都会なら1週間分が目安だ。

「行政の備蓄品は人口の2、3割程度です。各自で備えておくことも必要です」

 水が手に入っても便器にバケツで水を流すのはNG。排水管が壊れているかもしれないし、マンションでは低層階で汚水が逆流してしまうこともある。

 また、水道が再開してすぐに水を流すのもNG。下水管や水処理場が復旧していない可能性があるので、自治体やマンションの情報を確認してから、水を流したほうがいい。

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