――それは、離れがたいですね。日本の大学から「教授に」というお誘いがあるでしょう?

 そういうつもりがあるかと非公式に聞いていただいて、お断りしたことはあります。デンマークは定年もないですし、離れる気はありません。ずっとここを本拠に研究を続けます。昨年、京大から客員教授を依頼していただいて、それは年に1度集中講義をすればいいということで引き受けました。来週は京都に行って集中講義をします。

――里帰りもされるんですか?

 はい。パートナーと一緒に。彼は夏休みです。デンマークに限らず、ヨーロッパでは夏に3週間ぐらい休むのは当たり前です。デンマークでは、従業員が休みを取らないと会社がお金を払わないといけない。だから、強制的に休みを取らされる。

――パートナーさんは、いま近くにいらっしゃるんですよね? 会いたいな。

 いやあ、めっちゃシャイなんです。許してあげてください。

著者プロフィールを見る
高橋真理子

高橋真理子

高橋真理子(たかはし・まりこ)/ジャーナリスト、元朝日新聞科学コーディネータ―。1956年生まれ。東京大学理学部物理学科卒。40年余勤めた朝日新聞ではほぼ一貫して科学技術や医療の報道に関わった。著書に『重力波発見! 新しい天文学の扉を開く黄金のカギ』(新潮選書)など

高橋真理子の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
2024年の「土用の丑の日」は7月と8月の2回!Amazonでおいしい鰻(うなぎ)をお取り寄せ♪