命の危機を度々脱し、強く生きた(提供)
命の危機を度々脱し、強く生きた(提供)

「なな」が自分でごはんを食べなくなったので、(何でもいいので食べさせてと先生にアドバイスを受け)高カロリーのペーストを強制給餌しました。もし食べ物を受け付けなくなったら、「そのままお別れということもある」と、余命宣告をされながら……。

 ところが「なな」は命の危機を脱し、自らごはんを食べるようになったのです!腎臓の値は高いままでしたが、先生もびっくりするくらい、体重が増えていきました。

 2021年の春、コロナ禍になり私の在宅勤務が増えて、「なな」も家で落ちついた時期を過ごしていました。けれど8月に具合が悪くなり、2度目の命の危機に。暑い時期で脱水もあったので、10日ほど通院しました。

 そこからは一進一退。9月になると腎機能が一気に悪くなり、今度は一日3回、家で点滴をしました。腎臓は老廃物をろ過するところで、そこが機能しないと汚いものが体中を巡る。人は透析で血液を入れ替えますが、動物はそれができないので点滴の量を増やし、おしっこから老廃物を少しでも出してあげるわけです。

 の腎不全のお世話をした経験のある方は「1日に3度も補液?」と思うかもしれません。獣医さんも「あまりないケース」とおっしゃいましたが、「ななちゃんのような(末期の)子には適用でないけれど、やってみようか」と、考えてくださいました。夫婦でがんばって家で補液をし、「なな」もおとなしくそれを受けいれました。

酸素を吸入、病に立ち向かった(提供)
酸素を吸入、病に立ち向かった(提供)

■治療はどこまでするもの?

 2022年、新年を無事に迎えましたが、年明けすぐ、「なな」はだらんと脱力しました。

 調べると貧血が進んでいました。病院で(体から足りなくなった)カリウムを点滴してもらいましたがが、うまく吸収されなくなり、腹水や胸水がたまって呼吸も苦しそうでした。先生と相談して「命の水」であった点滴を、ここで一回やめることにしました。

 トイレにも自力でいかれなくなったので、初めておむつをつけました。体温も低くなってきて、「もう今日か明日か」とおっしゃった先生と一緒に病院で泣きました。

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「なな」はまだ生きる気だ!