2013年から始めた「青雲寮コース」で、寮に入って東大や国公立大医学部を目指す。今年の中1は129人中53人が入寮した。
「道外からの入寮生は37人で、名門進学校に合格したのに本校を選んでくれた生徒もいます」(同)
全国から優秀な生徒が集まり、着実に合格実績をあげている。
【宮城】
仙台第一と仙台第二がよきライバルとして、スポーツや合格実績で切磋琢磨を続けてきた。旧制一中の仙台第一が東大合格者数で長らくトップだったが、学区制によって逆転した。
『東大合格高校盛衰史』などの著書がある教育ジャーナリストの小林哲夫さんが説明する。
「1977年に学区が分かれたことにより、仙台第二が82年に東大合格者数トップになりました。同校の学区は教育熱心なご家庭が集まる文教地区です」
2010年に学区が廃止されたが、仙台第二の優位は揺るがない。19年は仙台第二が17人、仙台第一が2人だった。
一方、東北大の合格者数は仙台第二が98人、仙台第一が81人と拮抗(きっこう)する。
仙台第二は、国公立大医学部にも強い。
「10年度から医学部志望者を対象に、都市部や過疎地域の病院体験会や医師の講演会などを通じて、医師になる心構えを育てるプログラム『医進会』を始めました」(菊地敏広進路指導部長)
【茨城】
1987年まで、旧制一中だった水戸第一が東大合格者数でトップを走っていたが、翌年以降は土浦第一が逆転。筑波研究学園都市が生まれたつくば市に研究者が居住するようになり、学問に対して意識の高い家庭の子供たちが同校に通うようになったことも背景にあるという。
97年に同校は東大合格者数43人で全国の公立高校のトップに輝いた。しかし、2005年のつくばエクスプレスの開通で、東京の難関私立校に通いやすくなったため、東大合格者数をやや減らすようになった。とはいえ、19年も20人が合格した。
【群馬】
「前橋市と高崎市は、明治時代に県庁所在地の座を争いました。県庁所在地となった前橋市は行政の中心として栄え、かつては中山道の宿場町で現在は上越新幹線の駅がある高崎市は商業の中心として栄えています。両市にある県立の前橋と高崎の東大合格者数の累計はかなり拮抗しています」(小林さん)