※写真はイメージです (GettyImages)
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 コロナ禍やウクライナ情勢、物価高──。世の中暗いニュースばかり。鬱々とした気分になる人も多いだろう。穏やかな心で明るい気持ちになるには、どうすればいいのか、専門家に聞いた。

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「とりあえず紙に書いて頭から出してみると、すっきりする」

 これが筆子さんお勧めの処し方だ。筆子さんはカナダ在住の60代の主婦。心の中の不安、つまり、“ゴミ”を捨て去ることを勧めて、ブログでも発信している。

 人は心配しても仕方ないことを、たくさん心配しているという。筆子さんは「心配しても仕方ないことは消す。そうすると、明るい気持ちになります」と話す。

 筆子さんが「書いて捨てる」を実践するのは毎朝20~25分ほど、3ページぐらいに「考えていることを書き出す」。6年にわたり続けている習慣という。「モーニングページ」と呼び、人にも勧めると「ネガティブな気持ちが直ってきた」と好評だという。自分を制限していたものから解放され、気持ちがすっきりするとの声も。

 何を書けばいいのかわからなければ「何も思い浮かばない」と書けばいいとも。ボールペンを使い切ることが好きな筆子さんは「インクがなかなか減らない」と書くこともある。「それはいまやるべきこととは違う」、つまり、頭の中の“ゴミ”なのだという。

 書いた後は破って捨てればいいので、書くスペースのある紙なら何でもいい。ミニマリストの筆子さんは「大事なことができれば、他のことができなくても十分に幸せ。捨てることで、本当に大事なものだけの暮らしになる」と話す。

 芦屋こころとからだのクリニック院長の春田博之さんは「瞑想は心身の調和をとるのが目的」という。春田さんが重視するのは色彩で、「落ち着ける色を思い浮かべて瞑想するのが有効」と話す。

 春田さんのクリニックでは患者に問診表を書いてもらう。色の好き嫌いと症状を照らし合わせると、興味深い関係が見えるという。たとえば、アルコール性肝炎の人は緑色が好きとか、潰瘍性大腸炎の人は赤系が好きとか。「臓器の感覚が色を選ばせている」という。

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