一方のセ・リーグで将来が楽しみな存在となっているのが高卒2年目の内山壮真(ヤクルト)だ。星稜高では1学年上に山瀬慎之助(巨人)がいたため下級生の頃はショートとして出場しており、2年夏の甲子園では2本のホームランを放つなど4番として見事な活躍を見せ、準優勝したチームで大きな役割を果たした。ドラフトでは3位指名でのプロ入りとなったが、かつて主砲として活躍した畠山和洋の背負っていた背番号33を与えられているところにもチームからの期待がよく表れていると言えるだろう。

 171cmと小柄だが、思い切りの良いスイングで長打力も申し分ない。ルーキーイヤーの昨年は二軍でチーム2位タイとなる8本塁打を放つなど、非凡な打撃センスを見せている。今年はキャンプ、オープン戦でも順調にアピールして開幕一軍入りを果たすと、途中出場した阪神との開幕戦でいきなり初安打初打点をマークし、チームの逆転勝ちにも大きく貢献した。その後はなかなか結果を残すことはできていないが、レギュラー捕手・中村悠平の後釜候補として今後の成長に期待がかかる。

 他にも大学卒2年目の古川裕大(日本ハム)が二軍で早くも2本のホームランを放つなど徐々に本領を発揮しており、高校卒では石橋康太(中日)や牧原巧汰(ソフトバンク)も打力のあるキャッチャーとして面白い存在だ。また、他のポジションとの兼任ではあるが坂倉将吾(広島)がリーグを代表する打者へと成長しており、松川の同僚である佐藤都志也(ロッテ)も打撃でのチームへの貢献度は高い。

 過去を振り返ってみても古田敦也のいたヤクルト、城島健司のいたダイエー・ソフトバンク、阿部慎之助のいた巨人と安定した強さを発揮していたチームには打てるキャッチャーの存在が大きくなっていたことは確かである。近年でもセ・リーグ三連覇を果たした広島では会沢翼、パ・リーグ連覇を達成した西武には森友哉がおり、守備だけでなく打撃面での貢献度も大きかった。

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最近は“打てる捕手”がドラフトで人気?