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 大混戦のセ・リーグはシーズン終盤まで優勝争いが繰り広げられそうだ。

【写真】「チャンスに弱い」などと批判されたかつての巨人の4番はこの人

 現在(9月9日時点)の首位は巨人だが、4位・DeNAまで4.5ゲーム差しかない。残り試合数は3位の阪神が19試合と最も少なく、巨人が19試合、2位の広島とDeNAが22試合で続く。残り試合数が多いほうが有利とみられるが、スポーツ紙デスクは「一概にそうとは言えない」と話す。

「広島は戦力的に今が精一杯の状態で戦っている。苦手にしている中日戦も3試合残っていますしね。DeNAは対戦カードで負け越している3球団との対決が多く残っている。直接対決で大きく勝ち越せないようだと厳しい。巨人、阪神も決め手を欠くので、最後までもつれる展開になるでしょう」

 4年ぶりのV奪回を狙う巨人は、打線の奮起がカギを握る。最近10試合で4得点以上奪った試合は1試合のみ。途中加入で活躍していたエリエ・ヘルナンデスが左手首骨折で8月12日に登録抹消されたまま。1軍昇格した高卒2年目の浅野翔吾が8月は月間打率.348、3本塁打をマークして活躍したが、相手バッテリーも研究してくる。9月はここまで打率.120で本塁打なし。重圧の掛かる舞台で経験値の浅さは否めない。過度な期待は酷だろう。

巨人ファンがSNSに辛辣な書き込み

 風当たりが強くなっているのが4番の岡本和真だ。昨年、自己最多の41本塁打で自身3度目のタイトルを獲得し、6年連続30本塁打をクリアした長距離砲だが、今季は124試合出場で打率.263、22本塁打、68打点。もの足りなくも思えるが、今季のセ・リーグは投高打低が顕著だ。岡本は打点でリーグトップ、本塁打も村上宗隆ヤクルト)を1本差で追いかけている。得点圏打率.265も昨年の.233に比べて改善されている。

 だが、巨人ファンの評価は厳しい。SNS上では「チャンスに弱いし、覇気を感じない」「4番から外した方がいい。岡本はチームを引っ張る性格ではないので主将から外した方がいい」など辛辣な書き込みが目立つ。チームが勝っても岡本に対して厳しい見方が多いのは、期待の大きさの表れだろう。

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応援をボイコットされた巨人の4番がいた