成蹊大は20年に開設した経営学部で、JALとタッグを組んでの連携講座、「社会理解実践講義(JAL連携講座:世界を感動させたホスピタリティの極意を学ぶ)」を行っている(21年度)。大学は説明する。

「“エアラインやホテル、テーマパークなどのケーススタディからホスピタリティを考える” 計14回の講座の初回は、講師と50人近い学生全員の1分自己紹介からスタート。2回目からは、エアラインやホテル・旅館、テーマパークなど各業界のホスピタリティやサービスに関する基礎知識を学び、ビジネスモデルやサービスの特性、それぞれの違いについて、学生同士がグループワークで頻繁に話し合いながら理解を深めていきます」(大学ウェブサイト)

 上智大はANAとコラボをしている。四谷キャンパスでの学内講座として、ANAグループが運営する「ANAエアラインスクール」が「キャビンアテンダントコース」を開講する。

 コース概要は次のようになっている。

「ANA現役キャビンアテンダントの講師が登壇し、表情や立ち振る舞い、言葉遣いなど接遇の基本を学び、第一印象の向上とおもてなしの心の醸成を目指します」(大学ウェブサイト)

 厳しいコロナ禍を乗り越え、再起にあたって、航空会社は優れた人材がほしい。大学は学生の「CAになりたい」という夢をかなえさせたい。

 両者の思いが一致し、いくつかの大学でCA養成講座が生まれている。

 大学にすれば、受験生に「CAになるためには○○大学に入るのがよい」という評価をされたい。10年代半ばまで、航空会社との連携によるダイレクトな「CA養成コース・講座」を設ける大学は多くなかった。大学はCA就職予備校ではない、という考え方が強かったからだ。いま、少子化にあって大学間競争が厳しくなり、そうは言っていられなくなったようだ。CA養成のプログラムが充実していること、CA採用実績が高いことを大きなセールスポイントとして掲げる大学が増えてきている。今後の動きも注目したい。


(文/教育ジャーナリスト・小林哲夫

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