関西外国語大出身で、現在カタール航空に勤めるCAはこう振り返る。

「『カタール航空のことが大好きです』って心があってもそれを伝達する英語力、表現力がないと伝わらないし、相手の人が何を求めているのかを感知する能力がなかったら、空回りしてしまう。だから、下準備が活かされたのはもちろん、そうしたホスピタリティについて教わっていたから、結果的に合格につながる対応が取れたように思います」(大学ウェブサイト)

 23年にランキング2位の明治学院大には、キャリアセンター主催の課外講座で「MGキャリア講座 ヘボン・エアラインクラス」がある。CA、グランドスタッフ志望の3年生を対象にしている講座で、受講者の主な内定先にはJAL、ANA などのCA、航空地上職、日本貨物航空の総合職などがある。大学はこう伝える。

「同じ志を持った仲間たちが集い、元キャビンアテンダントの講師の指導のもと、切磋琢磨します。2012年春卒業の1期生以来、ほぼ100%の就職率を誇り、12期生(2022年度卒)はコロナ禍での就職活動ではあったものの、約5割が航空業界からの内定を得ています」(大学ウェブサイト)

航空会社と大学の提携も

 20年代以降は、大学と航空会社が提携関係を結び、航空業界を志望する学生を支援するケースが見られる。

 明治大の国際日本学部は、JALと連携し社会連携科目「日本のホスピタリティ・マネジメント」(全6回、1単位)を開講した。ホスピタリティ(日本独特のおもてなし・サービス)の実践と訓練業務に携わってきた講師が、実践的な観点からホスピタリティ・マネジメントの現状と課題について教えている(20年度)。

 関西学院大もJALと提携協定を結んでいる。

 同大の総合政策学部はJALとのコラボレーション科目を2科目開設している(21年度)。このうち、「総合政策トピックス」の授業内容は次のとおり。豊富な経験を持つJALの講師が航空業界ビジネスの知識、サービスやホスピタリティのノウハウを教える。大学はこう伝えている。

「JALが航空運送事業を通じて培ったノウハウ、特に客室乗務員の実務経験に基づくサービスやホスピタリティに関する基本的な知識を学びます。観光産業・サービス業界のみにとどまらず、地域社会の一員としても求められるホスピタリティ・マネジメントの体得を目指します」(大学ウェブサイト)       

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