そこからわかるのは、当時の日本の国会の議論では、徹底的に軍国主義的な色を排除しようとしていたのは明らかで、本来は“明治の日”を残したかったのにGHQに無理やり潰されたというような議論は全くのフェイクであることがわかる。
そうした先人の賢明な判断が、今日の国会議員の中に受け継がれていないとしたら、本当に悲しいことだ。
私たち国民がしっかりしていないと、本当に「明治の日」が提案され、反対の声が上がっても、もしかすると多くの国民は、「何がいけないの? 昭和の日もあるじゃん」という程度の反応で、世論が盛り上がらず、右翼や安倍派を恐れる岸田首相が、これに同調するようなことが起きるかもしれない。
「明治の日」が実現したら、日本の軍国主義化を象徴する日になるだろう。
私たちは、「文化の日」が「日本が世界で初めて戦争放棄を宣言した日」であり、その意義を後世に伝えるための記念日だということを再確認し、日本の平和外交の復活を政府に求めて声を上げ続けなければならない。