ハマスを非難するのはもちろんなんの問題もないが、それ以上に今は、イスラエルが行っているジェノサイドを思い切り非難し、その行動を無条件に止めるべきだということをもっと強調すべきだと思う。
話は少し脱線するが、こうしたことを考えていた時に思い浮かんだのが、ジャニーズ問題との類似性だ。
ジャニー喜多川の犯罪行為が明確に批判され始めても、その凶悪性を本当には認識できていないため、「性加害」という言葉でマイルドにしか伝えられなかったマスコミの「鈍感さ」。
今日のイスラエルの行動をジェノサイドという最大の危機であるということが理解できず、イスラエルの「報復攻撃」とか「地上戦」という言葉に置き換えて、強く非難することなく、結果的に傍観しているのと同じことになっているのもまた、マスコミの「鈍感さ」のなせる業なのかなと思ってしまうのである。
私たち国民も、停戦を早くという言葉は口にしても、「ジェノサイドを止めて!」という緊急性を持った言葉で声を上げるにはまだ至っていないようだ。
これまで何十年も放置されてきたパレスチナの人々に対して無関心であった私たちは、そのことを謝罪するとともに、今こそ、イスラエル政府のジェノサイドを止めろという声を上げる責任があるのではないだろうか。
そうした声が大きくならないために、岸田首相はなんの心配も迷いもなく、米国追随外交を呑気に続けられるのだということを私たちは反省しなければならない。
今ここで、このジェノサイドを止められなければ、それに事実上加担した国の国民の一人として、私たちは、これから先長きにわたって、後ろめたさと悲しみを持って生きなければならなくなるだろう。
なお、イスラエル「政府」の行為がジェノサイドだとしても、それをユダヤ人一般に対する非難や攻撃に繋げることがないように細心の注意が必要である。このことも大きな声で叫ばなければならない。