井納翔一(球団提供)
井納翔一(球団提供)
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 他球団へのFA移籍は、大きな期待を込めて迎え入れられるが、新天地で力が発揮できずに輝きが消えてしまったケースも少なくない。選手層が厚い巨人はその最たる球団だ。常勝を義務づけられているため、不調や打撃不振が長く続いた場合は他の選手にすぐに取って代わられる。

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 今回は新聞、テレビ、ネットなどメディア関係者30人に「他球団から巨人にFA移籍して輝きが消えた選手」を挙げてもらった。FA移籍でバラ色の人生が待ち受けているわけではない。下記のような結果になった。

1位 井納翔一(DeNA→巨人)10票
巨人の通算成績 12試合登板、1勝1敗1ホールド、防御率8.10
プロ通算成績  180試合登板、51勝61敗1セーブ11ホールド、防御率3.98

2位 陽岱鋼(日本ハム→巨人)6票
巨人での通算成績 329試合出場、打率.258、24本塁打、97打点、7盗塁
プロ通算成績  1322試合出場、打率.270、105本塁打、482打点、141盗塁

3位 門倉健(横浜→巨人)3票
巨人での通算成績 23試合登板、1勝7敗2ホールド、防御率5.28
プロ通算成績  302試合登板、76勝82敗10セーブ2ホールド、防御率4.36

4位 森福允彦(ソフトバンク→巨人)3票
巨人での通算成績 39試合登板、1勝3敗9ホールド、防御率4.33

プロ通算成績  423試合登板、17勝17敗18セーブ134ホールド、防御率2.59

5位 野口茂樹 2票

巨人での通算成績 32試合登板、1勝1敗4ホールド、防御率4.73
プロ通算成績  281試合登板、81勝79敗2セーブ4ホールド、防御率3.69

 1位は昨季限りで戦力構想から外れ、現役引退を決断した井納だった。在籍期間はわずか2年。先発、救援合わせて12試合登板に終わった。票が入った理由として、「2ケタ勝利は1度のみですが、投手としての素質は間違いなく高かった。2020年オフにFA宣言した際はDeNAが慰留したほか、巨人とヤクルトが獲得に名乗りを上げた。本人の決断なので仕方ないですが、DeNAに残っていたほうが選手寿命は延びたと思います」「巨人のチームカラーに合っていなかった感じがする。投げてみなければ分からない投手で、DeNAが一番使い方を心得ていた」などの意見が。直近の選手のほうが印象度が強いのも、井納に票が集まった理由かもしれない。

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