2005年に「おひとりさま」、09年には「草食系(男子)」が、“本家”新語・流行語大賞にノミネートされた、マーケティングライターの牛窪恵さんは、こう分析する。

「一発ギャグや番組にはその年を象徴するような派手さはありませんが、何気なく見逃している幸せや日常の大切さに気づけた年だったという気がします」

 台風や地震による“ブラックアウト”が起こったり、災害も非常に多い年だった。

「政治や経済も含め、不穏で不安定な時代だからこそ平穏な日常を見直すきっかけができる年だったのではと思います。“スーパーボランティア”は、今の時代にこんな人がいたのかということを気づけた存在でした。“大坂なおみ”選手や“大谷翔平”選手の活躍、“マサル”ちゃんとザギトワ選手など、愛くるしいうえにグローバルに活躍するものの印象も強いですね」(牛窪さん)

(本誌・太田サトル)

【週刊朝日が選ぶ 2018年の流行語30】(※順不同、カッコ内は話題の中心)
「そだねー」(カーリング女子日本代表)
「ゆづしょま」(羽生結弦・宇野昌磨)
「大迫、半端ないって」(サッカー日本代表・大迫勇也)
「ケイスケ・ホンダ」(サッカー日本代表・本田圭佑)
「オオタニサーーン」(大谷翔平・米大リーグ実況アナ)
「金農」(秋田県立金足農業高校)
「大坂フィーバー」(大坂なおみ)
「全員野球内閣」(安倍晋三首相)
「働き方改革」(厚生労働省)
「貿易戦争」(トランプ大統領)
「築地と豊洲」(小池百合子東京都知事)
「ブラックアウト」(北海道胆振東部地震による停電)
「悪質タックル」(日本大学アメフト部)
「#MeToo」(Twitterなど)
「紀州のドン・ファン」(故・野崎幸助さん)
「スーパーボランティア」(尾畠春夫さん)
「ZOZO前澤社長」(前澤友作社長)
「脱走・逃走」(平尾龍磨容疑者 樋田淳也容疑者)
「安室ロス」(安室奈美恵)
「ダサかっこいい」(DA PUMP)
「おっさんずラブ」(田中圭・吉田鋼太郎・林遣都ら)
「ギボムス」(TBS系ドラマ「義母と娘のブルース」)
「ボーっと生きてんじゃねーよ!」(NHK「チコちゃんに叱られる!」)。
「カメ止め現象」(映画「カメラを止めるな!」)
「ハズキルーペ、だぁい好き(ハート)」(菊川怜・渡辺謙ほか)
「はい、ひょっこりはん」(ひょっこりはん)
「そろり、そろり」(チョコレートプラネット)
「TikTok」(スマホ動画アプリ)
「マサル」(秋田犬マサル)
「平成最後の○○」(Twitterほか)

週刊朝日  2018年11月2日号より抜粋