また、若年者で尿酸値が高い人は、将来的に高血圧になるリスクが高いという追跡調査の結果もあります。尿酸値と高血圧は密接な関係にあるため、双方の疾患に注意しながら治療をおこなう必要があります。

 痛風・高尿酸血症の対策では、「プリン体の摂取を抑え、肥満にならない食生活」「アルコール・果糖の摂取を控える」「水分をしっかりとる」の三つが基本になります。これらは、薬物治療を受けていても、守らなくてはなりません。

「尿酸値が高いから、プリン体が多いビールをやめて、別のアルコールに変えた」という話をよく聞きますが、ビールのプリン体含有量は白子や鶏レバーなどと比較すると、それほど多くありません。アルコールそのものが代謝によって尿酸値を高めるので、種類に限らず、アルコール全般の摂取量を控えてください。

週刊朝日  2015年9月25日号