
ギャル曽根が語る自身のきょうだい関係 「大人になってもずっと仲よし」の秘訣とは?
撮影/上田泰世(写真映像部) ヘアメイク/星野智子 スタイリング/akane
よく食べ、よく笑い、ハッピーオーラ全開のギャル曽根さん。その明るさの原点には、シングルマザーでも前向きに子育てを楽しんでくれた母親の存在があると言います。現在は小6の長男、小3の長女、そして0歳の次女の3人きょうだいを育てるギャル曽根さんに、大人になっても家族仲よしでいる秘訣を聞きました。
私のポジティブさの原点は、母親の笑顔です
「ギャル曽根さんはいつも元気で明るいですね。そのポジティブさの秘訣を聞きたい」と言われることがあるのですが……秘訣というほどのことは何もないんです。
私は子どもの頃からクヨクヨしない性格で、転校してもすぐ新しい友だちを作れるタイプでした。いつだって今が一番楽しいと思っていました。もちろん、今もです。
ただ、なぜこういう性格になったのかなぁと改めて考えてみたところ、最大の理由は母の存在だと気づきました。私の母は常に明るく、ポジティブな人なのです。
両親が離婚したのは私がまだ小学生のとき。それから母は学校の先生をしながら、シングルで3人の子どもを育ててきました。大変なことも多かったはずですが、私は母の暗い表情は見たことがなかったんです。
週末には家族4人で遊園地巡りをしたり、ハイキングをしながら山菜を摘んで夕飯のおかずにしたり、いろんな楽しいことを考えてくれる母でした。私と姉は中学生のとき陸上部で、賞品目当てに各地のマラソン大会に参戦していたのですが、それも家族の一大イベントにしてくれました。いつだって全力で応援してくれて、勝つと自分のことみたいに大喜びしてくれたんです。
料理が好きになったのも、母の影響です。週末になるとコロッケや餃子、ハンバーグなどを家族みんなで作りました。コロッケのタネは母が作り、それを私が丸めて、姉が小麦粉と卵をつけて、弟がパン粉をまぶして、最後に母が油で揚げるんです。みんなで協力して作った揚げたてのコロッケ、もう最高です!
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しかも母は「おいしいねえ! みんなが上手に作ってくれたおかげ。ホンマすごいわ」とほめてくれるので、料理が楽しくてたまらなくなりました。いま思えば、母は本当に子どもをのせるのが上手でした(笑)。
母が明るかったから、私たちきょうだいには不安なんて何にもありませんでした。ただただ日々を楽しんで生きていたのだと思います。
「年子」や「真ん中っ子」はかわいそう?
といっても母はシングルマザーで教師。普段はとっても多忙だったので、きょうだいで遊んだり、お手伝いしたりすることも多かったと思います。
私と姉は1学年違いの年子、弟は3歳違いです。姉とは年が近いぶんライバル関係みたいなところがありましたが、弟とは超仲よしでした。女ばかりの家族のなかで、弟はたった一人の男子。そのせいか、めちゃくちゃ優しい子なんです。
でもときどき近所のおばさんに「お姉ちゃんと年が近くてかわいそう」「真ん中っ子はかわいそう」と言われることがありました。私としては「なぜ?」と思いましたし、いまでも意味がよくわかりません。きっと年子や真ん中っ子は、親に手をかけてもらいづらい……という意味なのでしょう。
でも、そんなことは全然ありませんでした。年子だったおかげで姉といっしょに陸上部でがんばれたし、真ん中っ子だから損をした記憶もなく、姉とも弟ともずっと仲よしで、親の愛情が偏っていると感じたこともありません。
姉は中学を卒業すると、寮のある高校に入ってしまいました。弟も姉と同じ高校に入ったので、家族4人で暮らせた期間は実際にそんなに長くありませんでした。
私も東京に出てきたし、姉も今は東京で仕事をしています。母は京都在住で、弟はお隣の兵庫に住んでいます。母のサポートは常に弟がずっとしてくれています。
私が「3人きょうだいの母」になって思うこと
昨年次女が生まれて、私も「3人きょうだいの母」になりました。と言っても、きょうだい構成が違うと、きょうだい関係もずいぶん違います。
大人になっても仲良し!な、ギャル曽根さんとお姉さんと弟さん(提供)
私自身は「女・女・男」の3人きょうだいでしたが、うちの子は「男・女・女」だし、上の子と末っ子の年齢差は11歳もあります。母の子育てを見習って3人みんな平等にかわいがっているつもりではありますが、「3人みんな平等」というよりも、「上の子たちもいっしょになって、末っ子を育てている」という感覚になっています。
次女が生まれたとき、長男と長女には「ママもパパも仕事をしているので、小さなパパ・ママとして、この子の面倒をいっしょに見てください」とお願いしました。子どもたちは「うん!」と言ってくれて、本当にそうしてくれています。お風呂に入れてくれたり、ぐずったら遊んでくれたり。
次女はもうすぐ1歳になりますが、「みんなで育てている」という感じはずっと変わりません。長女はときどき「これはさわっちゃダメだよ」と注意もしてくれるので、本当に頼もしい(笑)。
それに、2人きょうだいだったときよりも上の子2人のケンカが減ったように思います。次女が生まれたことで、家族としての結束力がより強くなったのかもしれません。
定年退職した母は、子育ての頼れるサポーター
「3人の子育ては大変でしょう?」と言われることもありますが、私の場合、実はそうでもないんです。上の子たちが手伝ってくれていることもありますし、教師の仕事を定年退職した母も、頻繁に東京に来て私を支えてくれるからです。
この1年、母は「月の半分は東京にいて、残り半分は京都で暮らす」みたいな二拠点生活をしてくれています。負担をかけているなぁと思うのですが、母は相変わらずポジティブで「東京でいいマッサージの店を見つけちゃった!」と楽しそう。感謝です。
母のおかげで、上の子たちが赤ちゃんのときより睡眠時間が増えました。母に次女をまかせて少し昼寝ができたり……本当にありがたいです。
母が定年退職するときに、きょうだい3人でちょっと高級なマッサージチェアをプレゼントしました。これは弟の発案で、きょうだいのグループチャットでいろいろ相談しながら決めました。何歳になっても仲よしでいられるきょうだいで、よかったなぁって思います。
次女ちゃんのお世話をする長男くん(ギャル曽根さんInstagramより)
それもこれも、母のおかげです。うちの子たちにもそんなきょうだい関係でいてほしい。そのためにも母を見習わなくちゃ!と思う今日この頃です。
本日もおいしく! ギャル曽根のワンポイントアドバイス
★しょうがたっぷりのお鍋はいかが?
肌寒くなると登場回数が増えるのがお鍋! わが家で大人気のお鍋の1つは「しょうが鍋」です。鶏肉をたくさん入れたしょうゆ味のお鍋に、みじん切りのしょうがを投入します。分量はお好みですが、わが家は1回の鍋に、しょうが1個丸ごと使います。体がポカポカになりますよ!
(構成/神 素子)
〇ギャル曽根/1985年京都府生まれ。11歳の長男、8歳の長女、0歳の次女の母。2005年「元祖!大食い王決定戦」でデビューし、おおらかな食べっぷりで人気を博す。タレントとして活躍する一方、「食のプロ」としてレシピ本の出版などをおこなう。調理師免許や野菜ソムリエの資格をもつ。公式YouTubeチャンネル「ごはんは残さず食べましょう」