風疹流行、五輪ボランティア募集、秋篠宮さまの発言が話題に…11月のニュースをおさらい!
ボランティア募集を告知するチラシが配布された (c)朝日新聞社
秋篠宮さま (c)朝日新聞社
毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』で、11月のニュースをおさらい! あなたはいくつ覚えてますか?
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■1日(木)
<日本の核廃絶決議案、国連で160カ国賛成し採択>
国連総会の第1委員会(軍縮・安全保障)は、日本が主導して25年連続で提出した核兵器廃絶決議案を採決し、160カ国の賛成で採択した。ただ、2017年7月採択の核兵器禁止条約には昨年に続いて言及しなかったため、多くの条約推進国が棄権。
<辺野古工事を再開>
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画で、防衛省沖縄防衛局は、辺野古沿岸部の埋め立てに向けた工事を再開した。県が8月末に埋め立て承認を撤回し工事は止まっていたが、10月31日に国が撤回の効力を停止し、翌日、再開に踏み切った。
■2日(金)
<入管法改正案、閣議決定>
政府は閣議で、外国人労働者の受け入れを拡大するため、新在留資格「特定技能」の創設を盛り込んだ出入国管理法の改正案を決定した。これまで医師や弁護士など「高度な専門人材」に限ってきた外国人の就労資格を単純労働にも広げる政策転換になる。改正案は衆院を通過し、28日に参院審議入り。野党が反対する中、政府は2019年4月の施行を目指す。
■3日(土)
<ホークス日本一 2年連続>
プロ野球の日本シリーズは、パ・リーグ2位のソフトバンクがセ・リーグ覇者の広島に4勝1敗1分けとなり、2年連続の日本一に輝いた。
■4日(日)
<村上春樹さん、資料を母校早大へ>
作家の村上春樹さんは、自筆の原稿や書簡、レコードなどの所蔵資料を母校の早稲田大学に寄贈すると発表した。早大は将来的に、村上文学の研究センターをキャンパス内につくることを目指す。
■5日(月)
<スバル、国に報告後も不正 10万台リコール>
スバルはブレーキなど安全性能の出荷前検査で見つかった不正について、2018年1~10月に国内向けに製造した全乗用車約10万台のリコールを、国土交通省に追加で届け出ると発表。不正報告以降も不正が続いていた。
■6日(火)
<対立激化か 米中間選挙で下院は民主党勝利>
トランプ米大統領の任期前半の信任が問われた中間選挙が投開票され、連邦議会下院では野党・民主党が票を伸ばし、8年ぶりに過半数を奪還した。一方で、上院は与党・共和党が現有よりも議席を伸ばし、上下院で多数派が異なる「ねじれ議会」となる。トランプ氏と下院の対立は激化する見通し。
<風疹、2020年まで流行の恐れ>
首都圏を中心に風疹が流行している。国立感染症研究所がこの日発表した、直近1週間(10月22~28日)の患者数は8週連続で100人を超え、2018年に入り1692人に上った。専門家は、「対策をうたないと、東京五輪の20年まで感染が続くことも」と懸念する。
■7日(水)
<アメリカで銃撃、12人死亡>
この日の午後11時20分ごろ、米ロサンゼルス市北西にあるサウザンドオークス市のバーで銃による襲撃があり、12人が死亡した。地元警察の発表によると、銃を撃った28歳の元海兵隊員の男も、現場で死亡した。
<東京医大、「本来は合格」101人>
東京医科大学の不正入試問題で、林由起子学長は記者会見し、2017年度と18年度で計101人(男子34人、女子67人)を、本来は合格ラインに達していたのに不合格としていたと発表した。
■8日(木)
<山火事、アメリカで25万人が避難>
米カリフォルニア州の3カ所で大規模な山火事が発生し、これまでに25万人が避難を余儀なくされた。州当局は、北部と南部で緊急事態を宣言し、米政府にも緊急援助を要請した。25日には、発生から2週間余りでようやく鎮火。山火事全体で死者は91人に上った。
■9日(金)
<iPS細胞による移植 脳へは初めて>
京都大学はヒトのiPS細胞からつくった神経細胞を、パーキンソン病の患者の脳に移植したと発表した。第三者のiPS細胞からつくった細胞を患者に移植したのは目の難病に続くものだが、脳への移植は世界で初めて。
■10日(土)
<16歳紀平梨花選手、初GPでV>
フィギュアスケートのGPシリーズ第4戦のNHK杯女子フリーで、16歳の紀平梨花選手がSP5位からの逆転優勝を果たした。日本勢のGPシリーズデビュー戦での優勝は初めて。フランス杯でも連続優勝した。
<大学共通テスト、試行調査2回目>
大学入試センター試験に代わり、2020年度から始まる「大学入学共通テスト」の2回目の試行調査が始まった。2年後の「本番」を想定し2日間行われ、1回目の試行調査で問題となった正答率の低さなどの解消を目指す。
■12日(月)
<スーチー氏への授賞取り消し>
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、ミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問に授与した「良心の大使賞」を取り消すと発表した。ロヒンギャへの迫害や、言論の自由の弾圧などを許しているのが理由のようだ。
<大谷翔平選手、二刀流で新人王>
大リーグの新人王が発表され、ア・リーグでは投打「二刀流」の大谷翔平選手(エンゼルス)が選ばれた。日本選手としては、イチロー選手(マリナーズ)以来、17年ぶり4人目。
■14日(水)
<北方領土返還交渉は「2島先行」軸に>
安倍晋三首相はシンガポールでロシアのプーチン大統領と会談し、1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させることで合意した。56年宣言は平和条約締結後にソ連が歯舞群島、色丹島の2島を日本に引き渡すと明記している。日本政府は従来、国後、択捉の2島も含めた北方四島の一括返還を求めていたが、今後は2島先行返還を軸に進める方針。ロシア側が懸念する、返還後の2島に米軍基地を置かないことも会談で伝えた。
■18日(日)
<APEC、首脳宣言断念>
日本や米国、中国など21カ国・地域が参加し、17日からパプアニューギニアで開かれていたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議がこの日、閉幕。米中が互いの通商政策をめぐって対立し、首脳宣言の採択を初めて断念する異例の事態となった。
■19日(月)
<学童保育、国の基準撤廃へ>
共働き家庭などの小学生が放課後を過ごす「学童保育」(放課後児童クラブ)について、政府は2019年度から職員の配置や資格の基準を事実上、撤廃することを決めた。
<日産ゴーン会長逮捕>
東京地検特捜部は、日産自動車の代表取締役会長カルロス・ゴーン容疑者と同社代表取締役グレッグ・ケリー容疑者を金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の疑いで逮捕した。22日に、日産は横浜市の本社で臨時取締役会を開き、ゴーン容疑者の会長職を解任し、代表権を外すことを全会一致で決めた。
<自衛隊に「宇宙部隊」 宇宙ゴミ・衛星監視>
防衛省は、「宇宙部隊」を新たに設ける方針を固めた。部隊は「宇宙ゴミ」(スペースデブリ)と呼ばれる人工衛星やロケットの残骸のほか、他国の不審な衛星などを監視。
■21日(水)
<ボランティア応募、募集の8万人突破 東京五輪・パラ>
2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会は、競技会場や選手村などで活動する大会ボランティアへの応募者が、募集していた8万人を突破したと発表した。日本国籍を持つ人の応募が56%で、日本国籍以外の人の応募も44%あった。
■23日(金)
<2025年、大阪万博>
2025年国際博覧会(万博)が大阪市で開催されることが決まった。博覧会国際事務局(BIE)の総会がパリで開かれ、BIE加盟国(170カ国)の代表による2度の投票で、日本がロシアとアゼルバイジャンを抑えた。
■25日(日)
<EU、英離脱協定合意>
欧州連合(EU)は、臨時の首脳会議を開き、2019年3月に英国がEUを離脱する条件を定めた協定などで正式合意した。EU史上、加盟国の離脱が正式に認められるのは初めてで、第2次世界大戦後に政治、経済的な統合を深めた欧州には大きな節目となる。
<貴景勝、初V>
大相撲九州場所千秋楽、東小結貴景勝(本名・佐藤貴信)が13勝2敗で初優勝した。消滅した貴乃花部屋に所属していたが、千賀ノ浦部屋に移籍して最初の場所での初優勝となった。
■30日金
<秋篠宮さま「大嘗祭への公費支出」に疑義>
秋篠宮さまがこの日53歳の誕生日を迎えるのを前に記者会見し、天皇の代替わりに伴う皇室行事「大嘗祭」について、「宗教色が強いものを国費で賄うことが適当かどうか」と述べ、政府は公費支出すべきではないとの考えを示した。また、婚約が「内定」している長女の眞子さまについて、相手家族の金銭トラブルが報じられたことで結婚準備が暗礁に乗り上げていることを認め、現状では婚約はできないと語った。
【キーワード:出入国管理法】
正式名称は、出入国管理及び難民認定法。日本に出入国するすべての人の公正な管理、外国人の在留手続き、難民の認定などについて定める法律。介護分野の人材不足解消のため、外国人の受け入れを拡大する目的などで、これまでも同法は改正を重ねてきた。
【キーワード:中間選挙】
4年ごとにある米国の大統領選挙の中間の年に、米議会の下院議員(任期2年)の全員と上院議員(任期6年)の3分の1を改選する選挙。現職大統領の2年間の政治に対する国民の評価を意味し、次の大統領選挙の動向を予測することでも注目される。
【キーワード:ロヒンギャ】
仏教徒が9割近いミャンマーで少数派のイスラム教徒。西部ラカイン州を中心に約100万人が暮らすとされる。隣国バングラデシュ南東部の方言に似た言語を話すことや宗教から、ミャンマー政府や国民は「バングラデシュ移民」とみなし、多くは国籍を持てないなど差別されてきた。
【キーワード:大嘗祭】
新たに即位した天皇が1代に1度限り行う重要な儀式。稲作農業を中心とした古代社会の収穫儀礼に根ざしたもので、7世紀の天武天皇の大嘗祭が最初とされる。今回は2019年11月14、15日に予定。このために皇居・東御苑に大嘗宮(前回は建設費約14億円)が新設され、儀式後に解体・撤去される。
※月刊ジュニアエラ 2019年1月号より
AERA with Kids+
2018/12/31 11:30