病院の選び方について、寳子丸医師は「手術数が目安の一つになる」と話す。

「手術を数多くおこなっている病院は、経験値が高いと言えます。年間手術数が100件以上あれば理想的ですが、地域差があり、お近くの手術数の多い病院を探すといいでしょう」(寳子丸医師)

 首や腰の病気は、整形外科と脳神経外科で受診が可能だ。整形外科医による日本脊椎脊髄病学会と、脳神経外科医による日本脊髄外科学会があり、それぞれの公式サイトで各地の指導医を調べることができる。本誌ではデータ表の医師名欄でその認定の有無を示している。

 さらに、整形外科と脳神経外科の両領域からなる脊椎脊髄外科専門医制度も近年つくられ、認定作業が進められている。

「整形外科と脳神経外科のどちらを受診していただいてもかまいません。手術に関しては両科の違いはあまりないのです。強いて言えば、脳からの神経が圧迫されて手足にしびれがある場合は脳神経外科、足のしびれに加えて股やひざの関節に痛みがある場合には整形外科を受診しましょう」(同)

 ランキングの一部は特設サイトで無料公開しているので、参考にしてほしい。
「手術数でわかるいい病院」https://dot.asahi.com/goodhospital/

【取材した医師】
交野病院 信愛会脊椎脊髄センター センター長 寳子丸稔 医師
総合せき損センター 院長 前田健 医師

(文/小久保よしの)

※週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2022』より