【打点王】


 ここも筒香、山田が中心であることは間違いないが、いかに走者を置いて打席に立てるかという意味では、上位打線の出塁率が高いチームのクリーンアップがタイトルに近い存在となる。昨年、6年ぶりの100打点を記録した新井貴浩(広島)がその典型で、田中広輔、菊池涼介、丸佳浩が昨年並みの活躍を見せれば、昨季95打点を記録した鈴木誠也にもチャンスはありそうだ。

 昨季、いずれも90打点以上を記録しているバレンティン(96打点)、ロペス(95打点)など、契約項目に数字のノルマが課せられていることが多い外国人選手がここでも有力で、本塁打王に絡む活躍をした外国人選手が打点でも上位に来ることが予想される。

【盗塁王】
 ここでも注目は山田哲人で、3年連続盗塁王となれば、01年〜05年まで連続盗塁王となった赤星憲広(当時阪神)以来となる。かつては石井琢朗(当時横浜)や緒方孝市(当時広島)など、何年も連続で盗塁王に輝く選手がいたものだが、山田がそうなれば、強打の盗塁王常連というかつてない存在となる。

 注目は今季FAオリックスから阪神に移籍した糸井嘉男だ。昨季は53盗塁で自身初となる盗塁王のタイトルを獲得したが、リーグが変わっての投手のデータ不足や古傷である下半身の故障の具合など、不安材料も多い。ただ、11年以降のセ・リーグでは、タイトルホルダーでも40個に達する選手がおらず、比較的ハードルの低いタイトルでもある。昨季、山田と2個差(28盗塁)だった田中広輔(広島)や、盗塁王経験者の大島洋平(中日)、梶谷隆幸(DeNA)、俊足の菊池涼介(広島)や桑原将志(DeNA)らにも、チャンスはありそうだ。