※写真はイメージです (GettyImages)
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おすすめのケアハウス【東京】 (週刊朝日2020年9月25日号より)
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おすすめのケアハウス【埼玉】 (週刊朝日2020年9月25日号より)
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おすすめのケアハウス【神奈川】 (週刊朝日2020年9月25日号より)
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 人生100年時代、子供に自分の介護を任せるのは気が引ける、しかし有料老人ホームは高い。そうした思いを胸に秘めている人におすすめなのが、ケアハウス。年々その存在感を高めているケアハウスは、自治体の補助金などがあるため安く、年金だけで暮らすことも可能。ライターの栗原道子氏がケアハウスについてリポートする。

【年金で暮らせる!おすすめのケアハウス一覧はこちら】

 ケアハウスの種類は三つ。自分で生活できる人を対象にした「自立支援型」、介護が必要な人を対象にした「介護型」、入居時が自立で最期までみてくれる「混合型」がある。自立支援型でも、自分で車いすに乗り自走できたり、ヘルパーやデイサービスを使って生活できる間は暮らし続けられる。個室で3食付きで費用は入居時の費用と、月の居住費+生活費+事務費などだ。事務費は年収や地域で異なる。

 支払い方法は3通りあり、(1)20年分の家賃を一括で支払う、(2)家賃の一部を入居時に払って残りを月払い、(3)20年分の家賃を240カ月で割った額を毎月払う。各運営法人が支払い方法を決める。

 ケアハウスの中には、身寄りのない入居者に“特別な取り計らい”をしてくれるところもある。

 病院や高齢者ホームなどでは身元保証人がいないと入院や入所ができないケースがある。身寄りがない高齢者には利用できないということだ。そうした問題に対して、埼玉県八潮市にあるやしお寿苑では、入居者が病気で入院したり、特別養護老人ホームに入居する必要が出た場合、施設長が身元引受人になっている。

「ケアハウスで暮らせる人は社会で頑張ってきた人。そういう人が保証人がいないことで施設に入れなかったり、入院できないのはおかしい。その人たちの力になりたくて、身元引受人になっています」(施設長)

 しかもこの施設では死後の面倒も見てくれる。ここで亡くなった身寄りのない人が入るお墓があり、既に十数人が入っている。かつて入居していた人が「私の他に身寄りのない人が天国でも一緒に暮らせるように」と残したお金で建てられたお墓だ。お彼岸やお盆にはホールに花や写真を飾り、職員・入居者らで拝み、歩ける人はお墓参りに行っている。

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