飛沫防止の仕切りを設置した机で試験に臨む今年の受験生/2月1日、東京都世田谷区の駒場東邦中学 (c)朝日新聞社
飛沫防止の仕切りを設置した机で試験に臨む今年の受験生/2月1日、東京都世田谷区の駒場東邦中学 (c)朝日新聞社
AERA 2021年2月22日号より
AERA 2021年2月22日号より

 中学受験に向け、塾の新学年シーズンがスタートした。新6年生や入塾直後の子どもたちは何に気をつけたらいいのだろうか。親はサポートをどこまでしたらいいのだろうか。AERA 2021年2月22日号で取材した。

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 2月初旬がピークだった中学受験。6年生の親子はほっと一息という人も多いだろう。

 だが、来年以降に向けた受験の道のりはすでにスタートしている。大手塾では新学年の授業がはじまったばかりだ。首都圏は緊急事態宣言中だが、小学校が授業を続けているためか、新学年を対面授業ではじめる塾も多いようだ。新6年生(現在の5年生)にとっては、最後の1年、この1年の過ごし方が、合否の結果へと繋がる。

■週ごとに予定を立てる

 東京にある難関男子校の一つ、本郷中学に今年合格した子を持つ、東京都文京区在住の母親(42)は、1年前を振り返る。

「6年生で宿題の量が突然増えて、おまけにコロナで塾がお休みに。2月、3月はペースを掴むのに必死でした」

 週に1度は親子で塾の勉強予定を話すようにしていたという。

「細かいスケジュール管理は本人がしていましたが、週ごとの進み具合の確認は一緒にするように心がけました」

 1年は1週間の学習の積み重ねでできている。特にスタートの時期は、勉強のペースやスタイルを作り上げていくのに大事な時期。週ごとに予定を立てることの大切さは、どの塾でも言われることだが、スケジューリングを本人に任せるのか、親が管理するのかは、家庭によって分かれるところだ。

 今年、女子御三家の桜蔭中学に合格した長女がいる東京都北区の家庭では、その日に取り組む範囲について、母親(41)が管理をしてきたと話す。塾から出た宿題や、苦手部分の見直しなど、週ごと、1日ごとの計画を母親が立てた。

「下にきょうだいがたくさんいて、自宅はすごく賑やかです。少しでも勉強に集中できる時間を作ってあげたかったので、事務的なスケジュール管理は私のほうでやりました」

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