使いやすく、仕事もしやすくなったダイニング。テーブルに着くと家族が笑顔になります/After
使いやすく、仕事もしやすくなったダイニング。テーブルに着くと家族が笑顔になります/After

 行動が遅いのもイライラも自分の性格のせい。諦めかけていた折、家庭力アッププロジェクトが目に留まったのでした。

 プロジェクトではまず家全体の物を整理し、課題のひとつとして家族の家での動線を観察してもらいます。この「動線検証」が片づけをあと押ししました。

「引っ越して10年、家具はそこにあるものだと思っていました。動かすとか捨てる感覚もなくて。でも動線を意識したら『ここに置いたらスムーズに動けるんちゃう?』ってアイデアが降りてきたんです。固定観念から外れて考えられたとき、片づけがめちゃくちゃ楽しくなりました」
ダイニングテーブルの向きを変え、棚とともに移動すると人の流れができた。すると不思議とイライラが減ったのだとか。

 いきおいでキッチンも仕上げていきました。料理をする夫にもヒアリングしながら進めました。

「これまで家族の意見はぜんぶ却下。はじめて夫に相談したらびびってましたね。夫はふりかけが大好きで見える所にたくさん置くけど、私はどうも嫌。聞くと夫はお弁当づくりにはここがいいと言う、じゃあどうしようか。細かい問題から一緒に考えました」

 妻とふつうに相談ができる。“鬼嫁”の変化を一番喜んだのは夫でした。キッチンの“コックピット化”を目指して二人三脚で収納の型をつくりました。

 娘の意見も聞きました。娘は部活やバイトへ行くとき靴下を履き替えたいけど忘れ、玄関と部屋をバタバタ往復することがありました。

「靴下どこに置きたい?って聞いたら玄関と言うんです。玄関の収納がうまく使えていなかったので思い切って靴下をそこへ入れました。すると娘も下の子も出発前のバタバタがなくなりました」

 ほかにも、却下していた娘のアイデアを参考に収納をつくると、娘は洋服を元に戻すようになりました。リバウンドさせないコツは家族の言葉にありました。

 45日間で家具のレイアウトも収納も見直したら、彼女は家で怒らなくなりました。お母さんの変わりように家族は驚き、笑顔も増えました。

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娘にも「奇跡」が起きた