NPBのシーズン最多記録は2013年にバレンティン(当時ヤクルト)がマークした60本であり、それ以降50本塁打を超えた選手はいないことを考えるとハードルはかなり高く、まだプロ入りしていない選手にそれを期待するのは早計なのは百も承知だが、そんな夢を見たくなる選手であることは間違いない。
また同世代に真鍋慧(広陵)、佐倉侠史朗(九州国際大付)とライバルとなり得るスラッガーが揃っているのも佐々木にとってプラスになるはずだ。数年後、再び東北出身の“佐々木”が、今度はバッティングで異次元の活躍を見せることも決して夢物語ではないだろう。(文・西尾典文)
●プロフィール
西尾典文1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。