イヒネはナイジェリア人の両親を持ち、運動能力の高さは圧倒的なものがある。細かいステップや緩急への対応など課題は少なくないが、長打力と脚力を兼ね備えており、積極的なプレースタイルも目立つ。この春も多くのスカウトが視察に訪れていたが、夏も高い注目を集めることは間違いない。
他にも投手では川原嗣貴(大阪桐蔭)、門別啓人(東海大札幌)、田村朋輝(酒田南)、高崎陽登(東筑)、野手では藤田大清(花咲徳栄・外野手)、西村瑠伊斗(京都外大西・外野手)などが成長した姿を見せており、また下級生の頃から評判の森下瑠大(京都国際・投手)、内藤鵬(日本航空石川・三塁手)、浅野翔吾(高松商・外野手)なども順調にレベルアップしている印象を受ける。ここから果たして誰が抜けだすのか。最後の夏に向けての激しい出世レースに注目だ。(文・西尾典文)
●プロフィール
西尾典文1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。