<生卵の冷凍・解凍法>
卵は冷凍すると中身が膨張して殻に割れ目が入り、中身が流れ出る可能性もあります。ひとつずつラップで包んでから保存袋に入れて冷凍するのがおすすめです。また冷凍スペースに余裕があれば、ラップに包んで卵パックに戻して冷凍すると安定します。
(1)生卵のとがったほうを下に向け、ラップでひとつずつ包みます。
(2)ラップしたあとに、保存袋に入れます。凍ると中身が膨張して殻にひびが入ります。
(3)解凍するときは、まず水につけると殻をツルッと剥くことができます。
(4)調理の一例として、半解凍で器に入れ電子レンジで約30秒加熱すれば、温泉卵風の一品になります。
なお、生卵は冷凍できますが、調理済みの卵料理は冷凍すると食感が変わってしまうものがあります。その代表が「だし巻き卵」。だし巻き卵はだしや調味料など水分が多く含まれており、凍ると解凍のときに流れ出して、中がスポンジ状になってしまうため、食感が悪くなってしまいます。
卵と塩だけで作る薄焼き卵なら、そうした食感の変化がないので、錦糸卵を作って冷凍するのもおすすめです。ちらし寿司や冷やし中華にのせるなど、料理の彩りにも活用できます。
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もう一つ、本多さんがよく活用しているミニトマトの冷凍法を紹介します。トマトは冷凍、解凍すると、湯むきいらずでスルッと皮がむけるのが特徴です。
なぜこのようなことが起きるのかというと、トマトは水分が多い野菜だからです。水分の多い食材は、冷凍すると体積が増えて膨らみ、身が膨らむとおおっていた皮が破れます。冷凍庫から出して水に通すと、トマトの皮のすぐ下の身が溶けて皮との間にすき間ができ、スルッとむけるという仕組みです。
「湯むきの必要がなくなるので使い勝手がよく、ひとつずつ取り出せるので小分けしなくても必要な分だけ使えるという便利さもあって、トマトは私の食卓にもよく登場します」
ミニトマトは解凍してサラダに入れたり、皮なしトマトを麺つゆでサッと煮て、煮びたしにしたりしても味がよくしみます。凍ったままパスタやスープなどに入れてもいいでしょう。甘みの強いものはトマトのシャーベットとして食後のデザートにもおすすめです。