オフの去就に注目が集まる阪神・大山悠輔
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 プロ野球はクライマックスシリーズ(CS)に出場するチームが両リーグで決まり、これから日本一に向けての戦いが始まろうとしている。

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 だが、同時にシーズン終了後の移籍市場にも興味が移っていく季節でもある。今オフも各球団の主力級がFA権(国内外含む)を持っており目が離せない状況。移籍となればリーグの勢力図が変わるだけに、その動向が注目されている。

 今季4年ぶりのパ・リーグ優勝を果たしたソフトバンクは近藤健介(2023年に日本ハムら加入)と山川穂高(2024年に西武から加入)の“FA組”がリーグ制覇の大きな原動力となった。FA選手は“失敗例”の方が大きくピックアップされることが多いが、やはり実績のあるプレイヤーの補強効果は絶大だ。

「日本を代表する強打者2人の加入で打線に大きな柱ができた。打撃成績はもちろん、経験豊富な2人はチームリーダーとして存在感を発揮してくれた。味方になってくれて本当に良かった」(ソフトバンク関係者)

 近藤は移籍1年目の昨年に26本塁打、87打点で二冠王を獲得。2年目の今季もリーグ全体で“投高打低”の傾向もあった中でリーグトップの打率.314、19本塁打、72打点の好成績を収めている。山川も打率こそ.249ながら、33本塁打、99打点と自身4度目の本塁打王と打点の二冠が濃厚となっている。

「FAの場合、野手が活躍した方がチームに与える影響は大きい。常に試合に出るので期待度と注目度も上がる。人気が出ればグッズ売り上げも伸びる。結果的に球団が獲得時の投資額を早く回収することにも繋がる」(スポーツマーケティング会社関係者)

 よほどの好投手でない限りFA市場で大きな影響力を持つのは野手のケースが多い。投手の場合は、先発なら週一、リリーフなら勝ちパターンでの登板になる。野手に比べて露出度も下がるため、戦力、営業の両面から考えても当然かもしれない。

「今オフは(権利を行使すれば)阪神大山悠輔、DeNA・佐野恵太が人気銘柄と言われる。2人とも主力選手なので獲得に関しては大きな出費を伴うが、それだけのネームバリューと実力がある。故障せずに普通にプレーできれば、数年で元は取れる」(スポーツマーケティング会社関係者)

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大山、佐野が権利を行使すれば…