今年のドラフト会議まで約1カ月となった。報道が多いのはやはり1位候補の選手だが、下位指名でもプロ入り後に驚きの飛躍を遂げる選手は少なくない。そこで今回は過去10年に指名されたドラフト5位以下の選手について、活躍度からトップ10を選出してみたいと思う。また育成ドラフトについては対象外とした。
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10位:杉本裕太郎(JR西日本→2015年オリックス10位)
2015年の支配下最後の指名で入団。4年間は二軍暮らしが続いたが、2020年シーズン途中に中嶋聡監督代行が就任すると同時に一軍に抜擢されると、翌年は32本塁打でホームラン王に輝いた。その後は少し成績を落としているものの、4年連続で二桁本塁打をクリア。下位指名としては珍しい大砲という点も評価ポイントだ。
9位:糸原健斗(JX-ENEOS→2016年阪神5位)
5位指名ながら1年目から一軍に定着すると、2年目からはセカンドのレギュラーとして2年連続で143試合にフル出場。出塁率の高さと勝負強さが持ち味で、チームに欠かせない存在となった。昨年岡田彰布監督が就任するとスタメン出場は減ったものの、今シーズンも代打の切り札として存在感を示している。
8位:阿部寿樹(ホンダ→2015年中日5位)
中日は落合博満GM時代に社会人の選手を多く指名したが、その中で最も成功した選手と言えるのが阿部だ。入団から3年間は二軍暮らしが続いたが、4年目にセカンドのレギュラーを獲得すると、翌2020年にはチーム2位の13本塁打を放った。昨年からトレードで楽天に移籍。1年目は苦しんだが、今年は9本塁打を放ち健在ぶりをアピールしている。
7位:長岡秀樹(八千代松陰→2019年ヤクルト5位)
八千代松陰では甲子園、関東大会などの出場はなかったものの、最終学年での成長が評価されてプロ入りすると、3年目には早くも一軍で123安打を放ちブレイク。昨年は“2年目のジンクス”に苦しんだものの、今年は大きく成績を上げて最多安打争いにも加わっている。今後、セ・リーグを代表するショートとなる可能性も高いだろう。