学校の外の世界は無限。子どもたち三人三様のいまを見て、「学校だけがすべてじゃない」と心底思っています photo iStock.com/kohei_hara

 子どもが赤ちゃんだったときは、少しずつ何かができるようになる姿を見て成長を喜び、「あなたなら絶対にできる」と信じていませんでしたか?実際、おすわりもハイハイも、歩くことも、自分の意思で習得していって、「失敗したから歩くのあきらめるわ」という赤ちゃんはいませんよね。子どもって本来、賢いし、強いんです。

 でも、親って欲張りなもので、いつの間にか「できて当たり前」と思うことが増えて、成長に気がつかなくなる。そしてそこに「過度な期待」が加わって、他の子と比べてしまったり、できないことをとがめてしまったり――。

 これまで、のべ2000人以上の親子を支援してきましたが、早い段階で気持ちの切り替えができて「不登校」をポジティブに捉え直すことができた親子は、その後、自分なりの学び方や生き方を見つけています。学校に復帰した子もいれば、自分の道を見つけてまっしぐらの子もいます。心配も、先回りしたい気持ちも、とてもよくわかるのですが、子どもの賢さや強さを、もう一度信じてみませんか。

 最後に、いま悩んでいるお母さん、お父さんに、これだけは伝えたい。いま学校に行けなくても絶対に大丈夫!不登校は必ず、チャンスに変わります。ここまで全10回、「不登校の『出口』戦略」を読んでいただき、本当にありがとうございました。

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村上 好

村上 好

むらかみ・よし/オカンの駆け込み寺代表、JAMネットワーク代表、「ことばキャンプ」認定講師、「まなびのば」代表、ひきこもり不登校支援人材協会認定相談指導員、聖学院中学校高等学校教育相談支援員、中医学養生士、食養生コーディネーター。大手私鉄会社で旅行業、ホテルの営業などを経験後、国際会議運営会社でAPECなど国際会議運営に携わり世界中の人々とかかわるうちに日本の教育のあり方に疑問を持つようになり、自身の子どもが通う学校でPTA改革に着手。2015年に教育団体「まなびのば」を立ち上げる。その後、長男が不登校になった際に出合った「ことばキャンプ」に感銘を受け、このプログラムを提供するNPO法人JAMネットワークの講師を経て2024年代表に就任。2019年からは、中高一貫校で教育相談支援員として不登校のサポートに従事。また不登校を「ことば」「食事」「住環境」の観点からサポートするオカンの駆け込み寺を開設し、不登校解決の支援や講演活動をしている。

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