登板中に熱中症の症状に見舞われたロッテの小島和哉投手

「息ができなくて、死ぬんかなと思った」

 7月3日の巨人中日戦(前橋)では、中日の先発・涌井秀章が5回1死三塁の場面を迎えると、マウンドに向かった大塚晶文投手コーチと共にベンチに下がり、そのまま降板。初回から大量に汗をかき、ポーカーフェースの表情が苦しそうに見えた。

 スポーツ紙記者は「軽い熱中症だったようです。この日の群馬はナイターの試合開始時間を過ぎても気温30度を超えていた。ジメジメした気候だったので試合を見ているだけでも汗だくでした。涌井は汗っかきですが、スタミナ抜群で自ら降板することはなかなかない。体力を相当消耗したと思います」と振り返る。

 7月5日の西武ロッテ戦(ベルーナドーム)でも、ロッテの先発左腕・小島和哉の体調に異変が。6回まで無失点も、7回に四球や連打などで3失点を喫し、マウンド上で苦しそうな表情を浮かべて胸を押さえ、トレーナーが駆け寄る場面もあった。2死を取って降板したが、報道によると、「途中から投げるたびに息ができなかったんで、死ぬんかなと思った」と熱中症とみられる症状に見舞われたことを明かしていた。この日のベルーナドームの所在地・所沢(埼玉)は気温が35度以上の猛暑日だった。

 7月19日のヤクルト-DeNA(神宮)でも熱中症とみられる体調不良の選手が続出した。DeNAの先発・ジャクソンが4回途中でマウンド上で座り込み、表情がゆがんだ。そのまま降板すると、三塁手の宮崎敏郎も6回の守備から途中交代。捕手の山本祐大は8回の守備につく前に、体調不良によりベンチで治療を受けた。

 セ・リーグ球団の通訳は、「米国でプレーしていた助っ人外国人が来日して驚くのは日本の暑さです。屋外球場は気温が高いだけではなく、湿度が高いので汗が止まらない。日本で活躍した中南米出身の選手も『息苦しい中でプレーするのはクレイジーだよ』と嘆いていました」と証言する。

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