厚生年金保険料は都道府県や年齢、地域で変わることはありませんが、健康保険料は加入している組合や年齢、それに地域によって変わります。また、決定された社会保険料は会社と本人で折半しています。これは会社員ならではのメリットといえます。
天引きのデメリットは?
近年、少子高齢化などの社会状況の変化に伴い、社会保険料は年々値上がりしています。支払い者にほとんど気づかれることなく、じわじわ増えていく税金や社会保険料。これは源泉徴収制度の怖いところかもしれません。
そしてもう一つ、大きな問題があります。税金を天引きにして給与を振り込まれると、納税者の税金に対する意識が低くなりがちです。冒頭の男性のように、自分がいくら税金を払っているかわからない会社員が続出するのです。
「自分は何にいくら払っているのか」といったことはもちろん「自分が払っている税金が正しく使われているのか」といった問題意識も希薄になりがちです。
給与明細を3分眺めるトレーニング
今、会社員の方で、これからフリーランスになりたいと考えている方は、ぜひ毎月もらう給与明細を眺める「トレーニング」をしてください。
多くの方は、さっと手取り額の欄だけ眺めて、「いつも通りの金額だな」「もっと給料が欲しいな〜」で終わらせてしまう方も多いのではないでしょうか。「毎月の給与額なんて分かってるよ」ということで、給与明細すら見ない人もいるかもしれません。
もちろん、毎月の手取り額も重要ですが、どのようなものが、何円天引きされているかを把握することも非常に重要です。それこそ、お金の感覚を鈍らせないための第一歩になるのです。
税金を支払うまで自分のお金と思うな
会社員は税金類が天引きされたものが給料として振り込まれるので、極端な話、次の給料日までに全部使ってしまっても実質的には問題ありません。