人類の終着点 #4
ですが、右側が感じる不満はやや異なります。リベラル派は「人間は全員が平等な権利を持つ」と信じています。一方、ナショナリストは、人種などに基づいて特定の集団に対して、優越的な特別な力を与えようとします。
多くのナショナリストは、「リベラルな社会は多様性に寛容すぎる」と感じています。ですから、彼らは国家のアイデンティティが特定の集団に有利になるように望んでいます。ここ20年で多くの移民が国境を越えるようになりましたが、この点でナショナリズムやポピュリズムを刺激しているのです。
エマニュエル・トッド,マルクス・ガブリエル,フランシス・フクヤマ,メレディス・ウィテカー,スティーブ・ロー,安宅 和人,岩間 陽子,手塚 眞,中島 隆博
フランシス・フクヤマ
フランシス・フクヤマ 政治学者。１９５２年アメリカ生まれ。１９８９年に発表した論文「歴史の終わり？」で、西側諸国の自由民主主義が、人間のイデオロギー的進化の終着点なのではないかとの見方を示した。主な著書に『歴史の終わり』（三笠書房）、『ＩＤＥＮＴＩＴＹ（アイデンティティ）』（朝日新聞出版）、『リベラリズムへの不満』（新潮社）、『政治の起源』（講談社）など。
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フランシス・フクヤマ
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