僕は、Jアラートも軍備も重要ですが、それと同じぐらい、いえそれ以上に「外交努力」や「民間交流」「文化交流」が「どうしようも無い現実」を避けるためには重要だと思っているのです。
つまり、「どうしようも無い現実」は、固定した前提だとは思ってないのです。
これも、「何をお花畑なことを言ってるんだ」と断定する人もいるでしょう。
ですからね、読子さん。
読子さんの「どうしようも無い現実」の解像度を上げることを僕はお勧めします。それが、戦争が怖くて怖くて、心配で心配で寝られない読子さんにとって、一番、いい方法だと思います。
それは何かというと、「戦争はどうして起こるのか?」について解説している専門家の本を少なくとも10冊以上読むことです。
軍事や外交、歴史の専門家ですよ。政治家とか活動家とかよく分からない評論家の言葉ではなく、本当の専門家の言葉に接するのです。
地震がいつ起こるか分からなくて夜も眠れないのなら、「地震学者の言葉」を研究して、地震が起こる可能性を正確に知った方がいい、ということに対応します。
未来は誰にも分からないのですから、まず過去を調べるのです。「どうやってキューバ危機は回避されたか」「朝鮮戦争はどんなパワーバランスで始まったか」「アジア・太平洋戦争を回避する方法はあったのか」「湾岸戦争はなぜ始まったのか」「ベトナム戦争のトンキン湾事件はなぜ仕組まれたのか」「イスラエルとパレスチナの歴史」などなど、過去の戦争の歴史を、軍事や外交、実証的な検証で調べます。
それが、誰にも分からない未来を、少しでも正確に予測し、「どうしようも無い現実」の「どうしようもなさ」の変更可能性を検討できる、着実な方法だと思います。
まれに、未来を予測する専門家もいますが、誠実な専門家になればなるほど「分からないことは分からない」と書きます。
未来を断定したり、決めつけたりするのは、専門家もどきだと言えます。
ネットにはなかなか専門家の言葉はないでしょう。左翼右翼問わず、よく分からない評論家の言葉とか、主義主張が明確で威勢のいい人の言葉が溢れています。