インバウンドで日本に来る海外の観光客は、日本の治安の良さを絶賛します。
子供たちだけで、登下校できるというのは、欧米では、なかなか信じられないことです。
親が責任をもって子供を学校に送り、迎えるのが当り前の国が多いからです。
僕は1年間、イギリスの演劇学校に留学しましたが、そこで出会ったクラスメイト達には、「イギリス階級社会」が体に深く刻まれていました。
エリートの私立学校に通った学生は、体もエリートでした。聞けば、体育の授業が充実していて、ストレッチも入念に受け、開脚して胸が床につく学生が多数でした。
労働者階級出身で、公立の学校に通った学生は、体育の時間はただ遊ぶ時間だったと言いました。開脚しようとして床に座ると、体が硬すぎて脚がうまく開けず、そのまま後ろに倒れました。
イギリスの中学生活を描いたブレイディみかこさんの名著『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』では、同じプールで同時に行われた水泳大会での、私立中学校と公立中学校の「あらゆる違い」がくっきりと描かれています。
日本の差別と貧困化は重大な問題ですが、その未来の姿が欧米にはあります。海外には、日本の何倍もの差別と格差社会が存在します。
りっちゃんママさん。
どこの国でも、100%文句のない所はないだろうと思います。
ですから、「娘に対して産んでしまって申し訳ないと感じ涙」することはないと僕は思います。申し訳ないなんて、全然、思わなくていいと思うのです。
もちろん、日本の問題点を改善する必要はない、ということではありません。
どこの国でも、よりよい状況に向かって進んでいく必要があるし、国民が力を合わせてよりよい状況にしないといけないと思います。
そして、どうしてもその国ではダメだと思えば、自分がいい国だと思う所に脱出すればいいと思います。
りっちゃんママさん。
親としてできることは、絶望したり、反省することではなく、前向きに子供に対することではないでしょうか。