2連覇を達成して“名将”と呼ばれるようになった高津監督に関しては「気に入った選手しか使わない贔屓采配」という声も出始めている。「村上を外して再調整させるべき」という見方もあったが起用し続け、昨年ゴールデングラブ賞受賞の長岡秀樹についても、打率2割台前半と全く打てない状況でも出場機会を与えた。

「村上は少しずつ結果を出し始めたが昨年とは雲泥の差。長岡は守備こそ超一流だが打撃に関してはまだまだ。それでも監督指令でフルスイングさせているという。自らを『昭和の人間』と呼ぶ高津監督の頑固過ぎる部分が現れている」(在京テレビ局スポーツ担当者)

 高津監督は昨シーズン途中に新たに2年契約を結んだため2024年まで契約は残る。しかしネット上などを中心に、「早く退任して欲しい」という意見も出ている。

 そして、次期監督の候補として「可能性があるのでは?」と名前が挙がっているのが現在二軍を指揮する池山隆寛監督だ。

 池山二軍監督はヤクルト一筋19年で通算304本塁打を放ったスラッガー。フルスイングが代名詞で「ブンブン丸」と呼ばれた。現役引退後は楽天とヤクルトで一、二軍のコーチ、2020年からはヤクルトで二軍監督を務めている。

「指導者として実直に歩んでいる。2006年に野村克也監督(当時)に呼ばれる形で楽天でコーチ生活をスタート。明るい性格は変わらず、常に選手に寄り添った指導を心掛けている。ID野球もしっかり勉強しており頭脳派の面もある」(元楽天担当記者)

 90年代のヤクルト黄金期を築いたメンバー。現役時代は少しヤンチャで派手な印象もあったが、真面目で一本気な性格で周囲からは慕われていた。野村監督にも一目置かれ、指導者としての才能も見出されていたようだ。

「野村監督の野球は『弱者の兵法』で様々な方法を用いて工夫して勝つ確率を高める。どんなに素晴らしい選手が揃っても起用方法を間違えれば結果には繋がらない。池山二軍監督はそういった部分もしっかり勉強している。今のヤクルトには適任かもしれない」(ヤクルト担当記者)

 黄金期のスター選手というだけでなく指導者としての手腕も評価されている。当時を知るファンはもちろん、球界関係者からの評価は極めて高い。

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監督交代が立て直しの第一歩?