ヤクルト・高津臣吾監督
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 2年連続でセ・リーグを制覇(2021年は日本一)し、今季も優勝候補筆頭と言われていたヤクルト。しかし、もうすぐ夏も終わるというのに低空飛行から抜け出せず、3連覇は絶望的な状況となっている。

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 今季も順調なスタートを切ったように見えた。3月31日の広島との開幕戦(神宮)では主砲・村上宗隆がシーズン初打席で2ラン本塁打を放つなど4対0で快勝。そこから5連勝を飾り、今季も「ヤクルト強し」と感じさせた。

「各自が役割をしっかりこなしておりチームとしての成熟が見られた。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の疲れが心配された村上も軽快な動きを見せて安心した。春先の早い段階から首位を走るのではと思ったが……」(ヤクルトOB)

 しかし、5月には引き分けを挟んで12連敗を喫するなど、一時は最下位に転落。主力の調子も上がってこず、3連覇がどんどん遠のいていった。8月21日終了時点で3位DeNAから7.5ゲーム差の5位とクライマックスシリーズ(CS)進出すら難しくなっている。

「連勝後に大きな連敗をする。1度負け始めると歯止めがきかない。連勝が複数回あるなど期待を抱かせる時もあるが、それ以上の大型連敗をするので借金ばかり増える。弱いチームの典型で昨年までの試合巧者ぶりを感じない。たった1年でここまで弱くなるのかと思ってしまう」(ヤクルト担当記者)

 勝てないのは離脱者の多さと中心選手の不調が大きい。連覇時のリードオフマン・塩見泰隆がコンディション不良で開幕から二軍調整となり、山田哲人、村上の両主砲が揃って絶不調ならば得点力が激減するのは当然だ。投手陣にも昨年までのような安定感は感じられず、要所で失点を繰り返している。

「高津臣吾監督への求心力も低下しているという。主力選手を欠いたり、調子を落としているので気の毒な部分もある。しかし采配に柔軟性がなく、一部選手の起用方法に関して疑問の声も聞かれる」(在京テレビ局スポーツ担当者)

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高津監督の采配には批判も…