日本ハム・新庄剛志監督
日本ハム・新庄剛志監督
この記事の写真をすべて見る

 日本ハム・新庄剛志監督が目指すのは、来季以降に“勝てるチーム”を作ることだ。開幕後の積極補強はそのための布石であり、今オフにはさらなる選手獲得も予想されている。

【写真】阪神が断った! 来日のプランがあった「超大物助っ人」はこちら

 昨シーズン、新庄監督就任1年目に最下位となった日本ハムは今季も開幕ダッシュに失敗、序盤から低空飛行が続いていた。新球場エスコンフィールド北海道の先行きも心配されたが、5月には14勝11敗と勝ち越すなど持ち直した。現在パ・リーグのホームラン争いでトップを走る万波中正など新庄監督が“育てた”若手を中心に可能性を感じさせるチームになりつつある。現在は3位ロッテに7ゲーム差の4位となっているが、若き力が調子に乗れば、もしかすると……という雰囲気が出てきた。

「台風の目となりパ・リーグをかき回している。起用される若手選手は物足りなさも感じたが、経験とともに力強さが備わってきた。新庄監督も同様で、監督としての色が出始めてきた。目先の結果も重要だが、少し長い目で見守りたい」(日本ハムOB)

 勝てない時期はシーズン途中での解任も噂された。新庄監督本人の気持ちも切れ始めているという話もあった。しかしそういうネガティブな意見を吹き飛ばすポジティブな兆候がチームに出てきた。

「球団全体で新庄監督を支えている。結果が出ない時期は何度となく、フロントと監督の話し合いが行われた。率直な意見交換がなされ、時には激しい議論にもなったが、今後の方向性を明確にできてお互いに腹を括れた」(日本ハム関係者)

 さらなるチーム強化に向けシーズン途中の補強にも余念がない。5月8日には独立リーグBCリーグ茨城でプレーしていたアレン・ハンソン、6月19日には中日とのトレードで郡司裕也捕手と山本拓実投手を獲得(宇佐見真吾捕手と齋藤綱記投手を放出)。さらに同日に新外国人右腕ジェームス・マーベルとの契約合意も発表した。

「新庄野球が浸透し始め、若手も成長する中で今季を戦い抜くための動き。優勝を諦めた訳ではないだろうが、現実的にはAクラス入りへの補強。そして今オフには優勝を目指すためのジョーカー的選手の獲得に動くはず」(在京球団編成担当)

次のページ
今後も“積極補強”は続く?