二軍への降格の際には「できるってことは分かったから、もう一回鍛え直してこいというところ」と原監督はコメント。梶谷本人も「疲れてはいない。単純に技術不足」と二軍では連日、バットを振り込んでコンディションを上げ、5月5日の名古屋遠征からは再び一軍昇格を果たした。

「打撃はもちろん外野守備への期待も高い。入れ替わりで一軍昇格した秋広優人が打撃でアピールしている。しかしオコエ瑠偉など守備力の高い選手がスタメンを外れると、外野の守備力がかなり下がる。守備を固めないと上位は狙えないので、梶谷の存在価値は高い」(巨人OB)

「新外国人で打力があるブリンソンを中堅で固定。守備力の高い丸、オコエ、梶谷のうち調子が良い選手を両翼で起用したいのだろう。強打の秋広優人の守備には不安があるので、梶谷が入ると外野は締まる。他選手の調子が戻るまでは頼りたいはず」(在京球団編成担当)

 だが、その守備の面では再昇格した翌日の試合(中日戦)でミスを犯してしまった。同点で迎えた8回2死二塁の場面、浅いレフト前安打で本塁生還を許し、それが決勝打となった。「あえて言うならあそこで回られる守備位置ではいけない。若い人たちも見ている」と原監督も苦言を呈したほどだったが……。

「コンディションは戻りつつあるので、あとは精神面も含めた一軍における試合勘。取り戻すには試合に出続けるしかない。打撃で結果を残して常にスタメン出場すれば、チームの得点力も高まり勝率も上がる。間違いなく巻き返しのキーマンです」(巨人関係者)

 絶対的なエースだった菅野智之の一軍復帰のメドは立たない。復活の兆しはあるが坂本勇人も本調子ではない。投手では戸郷翔征が柱となり、野手は秋広が牽引するなどチームは過渡期だ。しかし目先の勝利を簡単に捨てるわけにもいかない。

「巨人は常に勝利を目指す。数年後を見据えての低迷などは許されない。勝利の可能性が高まるのなら梶谷を使い、ダメなら引導を渡す。本人も巨人でプレーすることの覚悟を再度、肝に銘じるべき」(巨人OB)

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