「DeNA時代から故障も多くて調子に波があった。ハマった時には信じられないような素晴らしいプレーをするが、あまり計算が立たなかった印象。身体能力はトップクラスのものを持っているのに、もったいなかった」(DeNA担当記者)
DeNAでは2014年に盗塁王に輝き、本塁打も2013年から5年連続で2ケタを記録するなど、走攻守揃った球界を代表する外野手に成長した。巨人移籍前の2020年にも出場は109試合ながら、打率.323(433打数140安打)、19本塁打、53打点、14盗塁という好成績をマーク。新天地では攻守でチームの勝利に貢献することが期待されていた。
「ケガや故障は、攻撃的なプレースタイルが原因の名誉の負傷という見方もある。あまり感情を表に出さない選手が多い巨人ではチームの起爆剤になれる存在。万全な状態で試合に出続ければ大きな戦力になれるはず」(巨人OB)
コンディションが整えば確実に戦力として見込める選手。それもあって、見切り発車感はあったものの今シーズンの開幕は一軍で迎えた。しかし手術後の状態は完璧にはほど遠く厳しいものだった。
「支配下選手登録、一軍登録が時期尚早だったとも感じる。もともと上半身が強いので打撃は問題なかったが、走塁面、スライディングなどが完璧に戻ってなかった。無理をしてプレーすれば他の場所にも負担がかかるし、精神面でも良くない」(在京球団編成担当)
今シーズンも開幕から1カ月も経たない4月17日に出場選手登録を抹消された。その間13試合に出場(スタメン8試合)し、打率.206と目立った数字は残せなかったが、東京ドームでお立ち台に上がるなど見せ場も作った。
「起用方法を見ても原監督の期待度の高さがわかる。状態が悪いなりに必死にプレーしていたが、あれがあの時点での限界だったと思う。開幕ダッシュがうまくいかなかったチームの立て直しも必要。シーズンは長いのでしっかり調整して活躍してくれるのを期待している」(巨人関係者)