ランチタイム、一人で中華料理店に入ったとしても、これだけ豊富なおかずを注文することは不可能だろう。
件のおかずは、たとえば円卓を数人で囲んで小皿に取り分けた際の半量より少し多い程度という絶妙な塩梅。「ちょっとずつ、たくさん」が大好きな女子にも大好評な「KIZAN」なのである。ごはんが、コシヒカリブレンド米というのも、うれしい。
店舗は千代田区三番町にあり、デリバリーだけでなくテイクアウトもやっているので、お昼には“ランチ難民”が大行列を作る様子もしばしば見られると聞く。
「本場中国のコックによる本格中華の味付けと温かいお弁当が大人気」という触れ込みのとおり、確かにテレビ局で食べる「KIZAN」のロケ弁は、いつも、ほんのり温かい。
だが、冷めても美味しいので、(最近は、あまりないのだけれど)収録後、余ったロケ弁や、タレントが楽屋に残していったロケ弁をADさんたちが美味しそうに食べている光景をよく見かける。なぜか「KIZAN」の日は、その様子が悲惨に見えない。理由はやっぱり、その美味しさと、バラエティーに富んだおかずにあるように思う。
予算をもう少しアップさせれば、大エビのチリソースやエビのクルトン包み揚げといったワンランク上のおかずが入る。一般企業でも注文担当者の株が上がることは間違いない。
※週刊朝日 2017年9月1日号