また、撮影のために友達と遊べない時もあります。タイトなスケジュールは組まないように心がけていますが、どうしても天候や体調や納期などの都合で、放課後や週末に予定を変更して撮影することもあります。夏休みなどの長期休みになると、撮影のために遠方にでかけますので、友達と遊ぶ時間は意識して作らないといけません。そこに習い事や学校行事などが重なると、スケジュールの管理が結構大変になります。

 あとは、仕事に対する意識を持つようになり、学校の先生に対する見方が多少大人びてしまうこともあります。学校で先生にメッセージを送るという機会があり、そのときに息子は「おしごと がんばって ください」と書きました。息子は、私がYouTubeで仕事としてなーちゃんという人格を演じているため、「大人は仕事の時だけ役割に合わせた人格になり、プライベートは違う」という事実に気がついています。そのため、息子は先生が学校では先生らしく振る舞っていることに気がついているようです。こうした感覚が息子の将来にどういった影響を与えるのかは、正直わかりません。

 不特定多数の目に子どもがさらされることにリスクが存在するのは事実です。「YouTubeに子供を出しても安全」とは言い切れません。とはいえ、現時点で、私にとってYouTubeに子供を出したことはメリットの方が多いと感じています。大切なのは子育てと同じで、大人がきちんと管理をすることです。子どもに与える影響を把握して、子どもの変化を見逃さないようにすれば、子どもとの共演は、とても有意義なものになると思います。

■プロフィール
なーちゃん/二児のママ兼YouTuber。2014年にチャンネルを開設。長男・こうちゃんと出演する動画は子どもから親まで幅広い層から人気を集め、”ファミリー系YouTuber”としてカリスマ的存在に。登録者数212万人、総再生回数13億回を誇る。YouTube Twitter

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