うつ病を克服し、偏差値29から東大に合格。ベストセラー『偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法』の著者・杉山奈津子さんが、今や5歳児母。日々子育てに奮闘する中で見えてきた“なっちゃん流教育論”をお届けします。
この連載が本になりました。タイトルは『東大ママのラク&サボでも「できる子」になる育児法』です。杉山さん自身が心理カウンセラーとして学んできた学術的根拠も交えつつ語る「私の育児論」を、ぜひご覧ください。
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世の中には、ものごとを進めるスピードがやたら速い人と、なかなかやるべきことができずにいる人がいます。
ただ、書店に行くと、「行動が遅い人と早い人」「行動が早くなるコツ」という系統の本をかなりたくさん見かけるので、それだけ「やりたいことができない」、あるいは「やるべきことを後回しにして進まない」人のほうが多いのだろうと思います。
■行動が遅い人と早い人の差
一日は誰にでも平等に24時間です。一体なにが違うためにそうした差が生まれてくるのかというと、やはり「行動の選択」だと思います。
人間は常に行動しています。パソコンを打っていたり、電話をしていたり、携帯を見ていたり、お菓子を食べていたり、本を読んでいたり……眠ることだって、「心身の疲労を回復している行動」といえるでしょう。
そんななかで結果を出すスピードが速い人は、行動の中で優先すべきものを選択するのがうまいのだと思います。育児をしている人は特に、時間の使い方がうまいほうが、子どものことに加えて自分のことや家のことなど、たくさんのことをやれるようになります。
たとえば、本をどこに置いたのか忘れて見当たらないときに、どういう行動をとればよいのかを思い浮かべてみます。本棚を探してもない、ひき出しにも入っていないとバタバタし、最終的には本棚の隙間まで徹底的に確認し、机の周りを片づけて掃除したりする人もいるでしょう。
しかし、本1冊にそこまで多くの時間をかける必要はあるのか?と考えてみてください。筆者のサイン入りだとか特別なものでない限り、もう1冊同じ本を買っても内容は全く同じです。だとしたら、さっさと同じものを買ってしまえばいいのです。