珠洲市の観光名所「見附島」。地震によって崩落したとみられる土砂が積もっていた
珠洲市の観光名所「見附島」。地震によって崩落したとみられる土砂が積もっていた

 日本列島の各地で地震が頻発している。直近では6月19日、石川県能登地方を震源とする地震が発生し、珠洲(すず)市で最大震度6弱を記録。翌日には、北海道の宗谷地方で最大震度4を観測する地震が起きた。いま、日本で特に警戒すべき場所はあるのか。AERA 2022年7月4日号の記事から。

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 次はどこで地震が起きるのか。日本は「地震が起きない場所はない」と言われる地震大国だ。2千の活断層も全国に張り巡らされている。どんな場所にいようとも地震への備えが必要なのは間違いない。ただし、地震は空間的にも時間的にもランダムで起きるわけではない。

「今の能登半島のように地震が続いている地域や地殻変動が起こっている地域は、普段よりも大きな地震が起きやすくなっているのは間違いないでしょう。能登半島ほどの頻度ではありませんが、京都の亀岡市周辺でも3月以降群発地震が続いています。地震のメカニズムは明らかになっていないことが多く、突然起きる地震もあります。しかし、こうした動きに気を配ることも大切でしょう」(東北大学災害科学国際研究所の遠田晋次教授)

 内陸地震に詳しい東北福祉大学の水本匡起専任講師が指摘するのは、「正しく恐れる」ことだ。

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川口穣

川口穣

ノンフィクションライター、AERA記者。著書『防災アプリ特務機関NERV 最強の災害情報インフラをつくったホワイトハッカーの10年』(平凡社)で第21回新潮ドキュメント賞候補。宮城県石巻市の災害公営住宅向け無料情報紙「石巻復興きずな新聞」副編集長も務める。

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